混沌のエンパイアを読んで
by Rman
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内容はというと、すごく簡単にいうと、「エンパイアに迫った戦争の危機の中シグマー神に見出された少女と仲間達の、息つく暇もない戦いのお話し」って感じでしょうか。 戦闘描写に割かれているページがほんと多くて、サクサク読めてしまいました(笑)。かといって、単純爽快な内容かといえば決してそんなことはなく、やっぱりダークで重苦しい雰囲気が全編に漂ってました。 ま、そういうのが大好きなウォーハンマラーには馴染み深い世界ですよね(笑)。 登場人物はそれぞれ魅力的なんですが、主人公の一人、ドワーフのトールリックは熱かったですね〜。なるほど、これがウォーハンマーのドワーフの生き様か〜と唸らせるような頑固な性格に人間のことを「マンリング」とか「ベアードリング」と呼び捨てる様はなかなか格好良かったり。 あと、ドワーフがいかにしてスレイヤーになるのか、とか、カラク=カドリンの荘厳な雰囲気とか、そんなのが登場人物の目線から語られるのが新鮮でした。 ドワーフ軍が王の前に集結し鬨の声を上げるシーンなんかは相当熱かったです。いや〜ウォーハンマーの戦争が始まる前ってこういうシーンがあって開戦に至るんだなぁ〜としみじみさせられました。 普段のゲームってピッチバトルで「じゃ、よろしくおねがいします」で始まって、それ以上は無いですもんね〜普通(笑)。 事前のストーリー構築というか、雰囲気作りをもっと大事にしたいな〜という気になります。 そんでもって、エンパイアの主舞台がオストマルクというのも個人的に激熱い!しかしこの小説読んでよくわかったんですが、 現在のエンパイアはほんとシケた雰囲気というか、すごく暗い時代なんですね〜。 設定的にはオンラインゲーム版に沿ってるそうなんですが、このケイオスやらグリーンスキンの大侵攻って、ストームオブケイオスのことなんでしょうかね? 開戦直前のオストマルク州軍駐屯地のピリピリした雰囲気も楽しめたし、 アーミーブックでは名前しか出てこない「オストマルク州軍選帝侯ヴォルフラム・ヘルトヴィヒ」にも出会えたし(なかなかに思慮深いキャラで、モデル化するに相応しい人物!)オストマルク好きにはたまらん内容でした。 味方の描写だけじゃなくて、敵方の描写もなかなかに読み応えのあるものでした。 ウォーハンマーの戦争というと、どうもゲーマー的な感覚で、ひたすらマーチング、チャージ!って感じなノリを想像してたんですが、全然違うんですよね。(ま、オークはそんな感じでしたが)ケイオス軍の不気味な雰囲気と凶悪な戦い方には(登場人物たちもですが)こちらまで圧倒されてしまいました。 横一列に並んだ戦線が一気に前に出るだけじゃなく、第2陣、3陣があったりするのも当たり前のようで、新鮮でした。 それと、ケイオスロードの圧倒的なカリスマ性には感動しました。 こういうのはアーミーブックで語られるより、生の現場の人間の視点から語られる方が断然迫力があって! 僕の中では「やべぇ〜このケイオスロード作りてぇ!」って感じ(笑)。 あと、ロードオブザリングの映画を見た時も感動しましたが、騎兵の突撃はほんと、痛快そのものですね。 小説内で数ある突撃の中でも、エンパイアナイトの格好良さはほんと、しびれました。 僕はオストマルク州軍を3000P近く作ってるのに、ナイトリーオーダーを迎えてないんですよね〜。 劇中では、エンパイアの戦いはナイトの突撃で全てが決まるといった勢いで、ナイトの居ないエンパイアの頼り無さというものがほんと、痛感させられました(笑)。あ、これは僕のオストマルク州軍のことなんですけどね(笑)。 エンパイア製作再開の折には、ナイトリーオーダーの製作は急務となりそうです。 ミニチュアゲーマー的には、戦争に至る過程にこれほど重いストーリーが積み重なっていて、そして、いつものFBのゲームがあるだなぁ〜と感心させられる一方で、魅力的な登場人物の様々な心の葛藤などもあり、なかなか考えさせられる内容でもあったと思いました。 とりあえずドワーフ野郎とエンパイア州軍兵とケイオス人の方々はホント読んで損の無い内容です(笑)。 僕はというと、ミーハーなんですが今度エンパイアのウォーリアープリーストを作るとしたら、モードハイムのシスターから一人(肥えたおばさんじゃなく若い美人のを)もってきて、名前をアナリーズ・イェーガーにしようと思います(笑)。オストマルク州でも戦ってたし、いいですよね?(笑) |