ホワイトドワーフ日本版、夢のような3年間をありがとう! by Rman(R3.3.6)


先日、衝撃のニュースがツイッター上に流れました。
それがこちらです。

定期購読者に宛ててGWから送信されたメールの抜粋で、ホワイトドワーフ日本版の出版終了のお知らせでした。
毎月の発売日を心待ちにし、ホワイトドワーフを読むことを生きる糧にしてきた一人の読者として、心砕かれるような思いでした。

最近の僕のホビーライフというと、子供との時間が最優先なこともあり、あまり一生懸命塗るでもなく、子供達とミニチュア使ってごっこ遊びに付き合うくらいが精々で、
濃厚なウォーハンマー成分を享受できるのはこのホワイトドワーフの読書タイムが唯一といってもいいくらいでした。

僕自身はホワイトドワーフ誌を20年前から毎号欠かさず購入を続けており(文字通り1冊も欠かさず)、ホワイトドワーフ誌の大ファンなのですが、
やはり英語版しか無かった過去17年分は「読む」というよりは「見る」という感じで、美麗な作例やモデルの写真を眺めて良いなぁってなったり、
バトルレポートの写真や編成リストを見て参考にしたり、という楽しみ方でした。
もちろん、追加ルールなども扱われますから、そういう記事はその時々のゲームシーンで活用してた時期もありましたが、やはり眺める楽しみ方が一番でしたかね。

日本語版、終了の報を受けて感傷に駆られて過去3年分のホワイトドワーフを並べて見ました。

(本当にこのホワイトドワーフたちは貴重な歴史資料になりますね。黒の図書館というものがあるなら必ず未来永劫保存されるべき書籍です。)

3年前の日本語版発売からは、本当に多岐にわたるウォーハンマーに関する記事を隅々まで堪能できるようになり、めちゃくちゃに面白がってました。
いやほんと面白いんです。デザイナーコメンタリー、読者の投稿コーナー、ショートストーリーやバトルレポート、全てが濃厚でした。
1冊1400円は桁を間違えてるのではないかと思う程に楽しめる内容でした。
(ミニチュアの値段が高額になってきてるので、相対的にホワイトドワーフ誌の安さが格安に感じられますよね、なんか。)

最近のホワイトドワーフが週刊ホワイトドワーフ時代の製品カタログ的な誌面構成から方向転換というか、
原点回帰してゲームに関する記事やペイント関係記事に趣きをおくようになったのも良かったですよね。

毎号分厚く読み応えもあったし、ウォーハンマーを楽しむ上で普遍的なテーマが多く、その時々の興味に応じて何度も読み返せる内容だったのも良かったです。
いやほんと、よくこのゴツい雑誌を毎月ちゃんと発売してくれてたなと、翻訳担当の方は激務だったと想像します。今までありがとうございました。


こちらが記念すべきホワイトドワーフ日本版の最初の一冊です。本当に穴が空くほど何度も読み返しましたね!
ちなみにRoRでもトップページでこの時の喜びを綴ってました。

No.669
祝!!ホワイトドワーフ日本語版 by Rman
「WHITE DWARF誌が日本語化される」
またまた〜そんな突拍子もないこと言って誰が信じるものですか〜っ!
趣味人100人に言っても100人がそう返したことでしょう、ほんの1ヶ月前までは!
今、この日本語化されたホワイトドワーフ誌を手にとってもなお、
信じがたい気持ちを隠さずにはいられない、キツネにつまされているかのような気持ちです。

僕がウォーハンマーを始めたのは2000年。その時からホワイトドワーフ誌は毎月欠かさず購入してきました。
英語版なのが当たり前だったこの雑誌の日本語版が今手元にあるという奇跡。
これが奇跡でなくて、なんと言えばいいのでしょうか。
長く趣味人ライフを続けてきて、これほど嬉しいニュースはなかなかありません。
6版40Kコアルールの日本語版が出版された時以来の感動
、って感じです。

とにかく、最高に楽しい1冊です。今までも毎号届くのを楽しみにしてましたが、今までは読むというよりは見る(眺める)って感じでした。
こんかい全て完全に日本語になった文章を最初から最後まで読み尽くして、
こんなに内容が濃かったのか、と改めて驚くと共に母国語で最高のウォーハンマー雑誌を読める喜びを噛みしめています。

あ〜生きてきて良かったですよ、ほんと。色々ありますけどね、人生。
ホワイトドワーフも日本語化される日がくるんですから、我々の未来は明るいですよ。
これからも楽しく生きていきましょう!

2017.7.21

この2017年の日本市場の拡大という希望に満ちたウォーハンマー界隈の空気感が伝わるでしょうか。
ホワイトドワーフの日本語化こそが黄金期の始まりだったようにも思います。

そして今回のホワイトドワーフ日本語版の終了が、日本語版出版のリソース配分の変更のためなのか、それとも唐突にきた終わりの始まりなのか、
まだ今の時点では何も公式からアナウンスはありません。
不安にかられる人も多いと思いますし、僕も2014年の日本語版終了のお知らせを聞いた時のことを思い出して、胸がザワついたものです。

今の日本でのウォーハンマーシーンは2014年の頃よりも成熟したのかどうか、そんなことは分かりません。
でも、大丈夫ですよ、きっと。
近年のホビージャパンで紹介されてから飛躍的に趣味人が増えた中で僕が見えてきたことは、「作って遊ぶホビー、日本人は大好きだな!」ってことです。
だから、楽しんでいきましょう、こらからも!カッコイイモデルはどんどん出てきますからね!

さて、せっかくなのでホワイトドワーフについてもう少し。
ホワイトドワーフ誌の良い所は日本語版がコンスタントに発売される40Kやエイジオブシグマーだけでなく、
アデプタス・タイタニカスやネクロムンダなどのボックスドゲームについても誌面を割いてくれているところです。
ボックスドゲームの新規発表時には特集記事も組まれていて、これが今でも貴重な日本語資料になってたりします。


特に僕が一番遊んでみたくてキットだけは買い続けてるアデプタス・タイタニカスの発売時はホワイトドワーフのバトルレポートを何度も読み返しました。


こんなマニアックなゲームの詳細なバトルレポートが日本語で読めるってスーパー奇跡ですよ。ほんと。
僕がいつかこのゲームをちゃんと遊べるようになった時にバトルレポート書くとしたら間違いなくお手本にしたいですね。

あと日本語版になってホワイトドワーフの誌面に出てくるスタッフにものすごく親近感が湧きましたよね。
みんなイイ歳でミニチュアゲームを心から楽しんでる感じ、ウォーハンマーがライフワークになってる生活を垣間見れて、
自分もこういう風にこの趣味と付き合っていっていいんだなって妙に納得したのを思い出しました。


こちらは割と最近の号に載ってたタイタニカスのバトルレポート、3回読みました(笑〉。
いやほんとタイタニカスはコマンドターミナルという操縦プレート使ってタイタンを機動させるという絵面が最高です。
ぜひとも遊びたいですね。いや、遊ぶまでは死ねません。でも老後にじっくりやるのもいいかも、とか長い気持ちで考えています。
だから、ミニチュアやルールは売ってるうちに買っておきませんとね。


ホワイトドワーフの魅力はこういうとんでもないボリュームの情景モデルが掲載されてるところ。
ここまでやれる、いやここまでやってもいいの?、みたいなゲームボードの究極形態を見れるのも本家ホワイトドワーフならではだと思います。
憧れますよねぇ。こういうの。いつかやってみたい、自分が買ってるキットをあれこれ組み合わせたらこんなやべぇの出来るんだっていう最高の見本がたくさん掲載されてる。

これはなにも情景モデルに限らずユニットや単体モデルに関しても自由奔放にキットバッシュを楽しんであって、それもすごく参考になるんですよね。
普通に組んでもカッコイイけど、改造しても面白い。そういう例示が沢山あるところも、ホワイトドワーフの魅力でありますよね。

それから思い出深い2冊がこちら。

この2冊には投稿ギャラリーに僕の作品が載ったんですよね!
載る数か月前に編集部からご連絡があり、「山根さんのお名前をカタカナ、漢字どちらで記載しましょうか?」と聞かれましたので、
漢字でお願いします!とお返事した経緯があったりします。


嬉しくなって英語版も買ってローマ字で書いてあるのを見て保存用としましたよ(笑)。
この時の喜びを糧にプライマリスマリーン制作の勢いをつけようと思ったのですが、そもそもペイントそのものに集中できない時期だったこともあり、
まだまだプライマリス増強とはなってないのが残念ではあります。
黄色いマリーンは僕のアイデンテティーってことで、これからも飽きずに作り続けたいものですね。


そしてこちらのインペリアルナイトは1ページでドーンと掲載されて衝撃でした!これはうおお!ってなりますよね。
過去にもホワイトドワーフ誌やヴィジョンズ誌に掲載されたことも何度かありましたが、1つの作品をこんなに大きく取り上げてもらえたのは光栄でした。
この号は5冊くらい買って知人に配りました!笑

これ以降はそもそもペイントをあまりしてなかったりで投稿も止まってしまい、掲載されることはありませんでしたが、
また完成品が出来てきたら懲りずに投稿してみようと思っています。

ところで最近の記事で日本語になってる喜びが大きかったのがフラッシュポイントというテーマの記事です。

ゲームをより物語性豊かに遊びたいという層にとってはフラッシュポイントの記事はすごく参考になったのではないでしょうか。
そのまま適用せずとも、場所豊かに遊ぶためのヒントが盛りだくさんで、じっくり腰を据えてバトルストーリーを紡いでいきたいなぁと唸らされました。
ショートストーリーも随所に盛り込まれ、読み応え抜群でした。

これが、英語版になっちゃったら残念ながらゲームそのものに必須条件じゃないこともあって、記事そのものを軽くスルーしちゃうことになるんだろうなぁって思うと、
ものすごく残念になります。こういう記事こそ母国語で書いてあるメリットが大きかったなぁと。
ナラティブな英語を翻訳しながら読むほどの時間は無いからこそ、日本語版で読めるのは有り難かったんですよねぇ。

いつかホワイトドワーフの有用記事をまとめた別冊(アニュアルみたいなの)が出る時にまとめて翻訳版も出てくれると嬉しいですねぇ。

そして小説。これこそ日本語版で読めるメリットを最大に享受できるところでした。

毎号、結構な分量の小説が数本載ってて、翻訳も大変だったでしょうけど、読者としてもけっこう追いかけるのが大変でした(笑〉。
でもどれもこれも読むと面白いし、
巻末の連続小説以外は1冊の本に比べれば短いので時間があまり無い時でもサクサク読み終えることができたので良かったんですよね。

また思い出したように書棚から引っ張り出して読み返したいですね、ウォーハンマーの短編小説たち。

ところで、
ホワイトドワーフは我が家の子供達にとっても「お父ちゃんが時々買ってくるミニチュア写真の載ってる本」として定着してます。

すっかりミニチュア好きが定着してる息子たち。ウルトラマンや仮面ライダーを語る延長線上でスペースマリーンを語ります。
いつか一緒にビルド・ペイント・ゲームを楽しめたらって思いますが、子供の成長は早く一緒に遊べる蜜月はあまりにも短いと、人生の先輩方は言われます。

子供と過ごせる時間を大事にして何事も楽しんでいきたいですね。別にウォーハンマーが無くても子供と遊ぶのは楽しいですからね!


「お、こいつカッコイイね!僕はこういうやつが好きなんよねぇ」「ほんとだね、おとうちゃんはこういうの持ってないよね、欲しいね!」なんて二人で話してました(笑)。

そんなわけでホワイトドワーフ日本版、無くなってしまうのは残念ですが、むしろ3年間もよく頑張って出版し続けてくれたと思います。
スタッフや日本支社の並々ならぬ努力の賜物だと思います。
僕のような割と長く楽しんできた趣味人にとっても、ホワイトドワーフの日本語版を読むことで、以前に比べこのホビーへの見識や知識をより一層深めることが出来たと思います。
本当に楽しく贅沢な3年間でした!

このホワイトドワーフのバックナンバーは僕にとっては至宝です。
このホビーを終えるその時まで(つまり死ぬまで)大事に読み返していきたいと思います。

ぶっちゃけ、これだけの物量はリアルタイムで追っかけるだけじゃとてもじゃないけど消化できてないので、むしろここからが本番って気もします。
大事にしますよ!

ウォーハンマーってホビーは色んな方向に掘り下げて楽しめるからこそ、
競技的な側面だけでなく様々な遊び方やアイデアが詰まったホワイトドワーフのバックナンバーはものすごく価値があると思うのです。
(日本語になって読みやすくなったことで、僕にとってその価値は英語版の10倍、100倍と感じます!)

ウォーハンマーを楽しまれてる趣味人の皆さんでホワイトドワーフを買ってない人がおられましたら、
どうかバックナンバーを見かけたら確保されておいてください。今要らなくても後で欲しくなる知識の宝庫であります。
6月以降に出る英語版を買うより、バックナンバーの日本語版優先確保で。(笑)


ホワイトドワーフ誌は20年購読を続けてきた雑誌ですから、英語版に戻っても僕は購読を続けるでしょう。
でも日本語版があったこの3年間は本当に楽しい読書タイムを頂けました!

日本語版制作に関わられたスタッフの皆様、改めまして本当にありがとうございました!感謝してもしきれません!そしてお疲れ様でした!
どうかこれからも日本語出版が続きますよう応援させてください!

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