黄色クルマニア(ホンダS660) by Rman(H27.10.30)


ウォーハンマー界隈においては僕もすっかり「黄色い人」で定着してる感もありますが、プライベートにおいても黄色い車乗りとして知人から覚えられています。
これまでに乗った黄色い車を振り返ってみます。

免許を取って初めて買った車がジョーヌ・イエローのコペン。もちろんマニュアルミッション。
良い車だったんですけど、若さ故か660tの加速力に満足できず、たった2年足らずで売却。
今思うとありえないくらい勿体ないな〜って思うんですけど、とにかく軽自動車ではどんだけ頑張ってもそこらへんの親父セダンにすら勝てない!
という、かなりしょうもない理由。

とにかくスピード!映画のワイルドスピードが流行ってたこともあって駆り立てられるようにしてランエボ\に乗り換え。
ランサーエボリューション9はめちゃめちゃ良い車でした。レカロシートが腰に合わなくて痛くなることを除いて(笑)。
とにかく最高に暴力的な加速力にもうゾッコンで、なおかつ両親を乗せての旅行もこなせる汎用性の高さ。
この車は一生乗れる!

ってな感じでベタ惚れしてたんですけど、大雨の日に高速道路でハイドロプレーニングからのスピン、側壁に激突、大破させてしまいました。
不幸中の幸いで同乗者はおらず、かつ他の車も巻き込まず、僕自身も軽度の打撲で済みましたが、車はぐしゃぐしゃでした。
新車で買ってたった1年の命でした。

スピードが出ることイコール自分の腕前が良い、なんて錯覚していたのでしょう。完全に車に乗せられているだけでした。
この車には本当に申し訳ないことをしたと悔やんでも悔やみきれない思いを味わいましたが・・・
命が助かってよかったと思い、今度はもうちょいソフトな車に乗ろうと思いまして・・・

前々から乗ってみたかったホンダS2000をチョイスしました。
ま、全然ソフトな車じゃなかったんですけど(笑)。
ローン組んで買ったエボ9は車両保険が下りたこともあり借金もチャラになっていたので、思い切って7年ローンで新車購入に至りました。
馬鹿は死なんと治らないって周りから散々言われましたが、とにかく雨の日はもちろん、高速道路もアホみたいに飛ばすことはなくなり、
基本ほぼ常にオープンにして風を楽しみながらのドライブを満喫しました。
これほど運転が楽しい車には二度と会えないかもしれない!乗れば乗るほど惚れこむ感じで一生乗ろうと決めてガレージも建築しました。
内装も後期型だけあって、シックな茶色がチョイスできました。
このスポーツシートはどれだけ長距離を乗っても全く腰が痛くならないのも個人的には良かったんですよねぇ。

しかし、人生には色々と転機があるもので、後に結婚することになる彼女と巡り合い、デートはもっぱらS2000でのドライブが多かった気がします。
僕自身はもちろん運転を楽しんでましたが、彼女的には「黄色で無駄に目立つしで、カッコイイと思ったことは一度も無い」とか(笑)。
後々になって言われてしまいました・・・。

そして決定的な一言「この車でお出かけするとお尻にあざが出来るの・・・」
この一言が僕の胸にぐさっと刺さりました(笑)。愛しい彼女にそんな辛い思いをさせたくはない!

結婚も決まったことだし、彼女の希望する車に買い替えよう!
男らしく?決心したのでした。

そういうわけで、S2000と過ごした8年の蜜月はあっさりと終わりを迎えました。
いつも通ってたホンダからも「まさかRさんがS2000を手放すなんて信じられない!」と驚かれました。
僕もビックリでしたけど、ほんとこの時は後悔はしない!って思っていたんです。
恋をしてましたからね(笑)!

そして次に選んだ車はフリード・ハイブリット。色も彼女の希望で白。
S2000はとても高く買い取ってもらえたので、ほとんど追い金無しで買い替えが出来ました。
このフリードは妻の専用車として現在も大活躍中です。ふつーに良い車です。
どこに出かけるのも今までは道中の激しいドライブ(笑)が一番の楽しみでしたが、
妻と子供が快適に過ごせる車内で楽しくゆったりと会話を楽しみながらのドライブも幸せで良いもんだな〜とこの車は教えてくれました。

これで僕の黄色カーライフも終止符が打たれるのか・・・と寂しく思わないことも無かったのですが、心の支えがもう1台ありました。
それが黄色い三菱アイ。S2000とは別にセカンドカーとして所有していた車です。
このアイの黄色はかなり優しい色合いで好みの黄色とはかけ離れていましたが、何と言ってもアイの魅力は美し過ぎるデザインと走りの良さ。
リアエンジン・リア駆動(僕のは4WD仕様)という凝ったメカニズムも魅力で、これはこれで僕の「愛車」と呼べるほどにお気に入りの車でした。
無事故で5年間5万キロも乗りました。

この車を買い替えることが決まったのは2015年3月末。車検の半年前でしたが、乗り換えることを決めた理由は
ホンダから新しい軽自動車の発表があったからです。

うおおおお!!!
クソかっこえぇぇぇぇ!!!!!


ホンダから発表された車、その名もS660

メーカーの公式発表前にいつも通っているホンダから内々に連絡があり、ほとんど即決でした。
しかし生産数が極めて少なく、かつ人気も高いということもあって注文する権利が抽選ということでした。
僕は4月に入ってすぐに当選することができたので10月納車枠を確保してもらえましたが・・・・それでも半年待ち。
外車でもないのに、こんなに長く待つのも珍しいことでしょう。コペンもエボもS2000もせいぜい3ヶ月待ちくらいでしたもんね。
ただ、アイの車検と納車のタイミングがピッタリだったので、入れ替えにはグッドタイミングではありました。

にしても、納車待ちの長かったこと。でもまぁ、楽しみが先に待ってると思えば仕事にせよ何にせよ頑張れるってもんで、
良い励みになりました。

納車日は当初の予定よりも若干早まって2015年9月27日。
驚くほどに小さく見えたS660。全幅は軽自動車の最大サイズは有るはずなんですけど、やっぱり全高の低さが車全体を小さく見せるのでしょう。
車は小さければ小さいほど良いっていうのが僕の考え方なので、S660は軽自動車でホントに良かったなと思った瞬間です。
納車され、さっそくオープンにして自宅まで走って帰ったその時の感想としては、思ったより普通だな、といった所でした。
むしろベタ踏みなら4駆の三菱アイ(ターボ)の方が速いんじゃない?って感じで・・・あれ?って感じでした。
とはいえ、僕もランエボやS2000に乗ってきた男です。排気量660ccにそれほど期待はしていませんでしたので、まぁ走りはこんなものかなと納得でした。
6MTをコクコクとしながら走る楽しさはやっぱりATとは大きく違う原始的な楽しさがありますしね。
僕がS660を魅力的に感じた理由はやはりそのスタイリング。よく小さなスーパーカーって言われてましたが、そこまで思わなくとも、
普通にカッコイイんですよ〜特にリアスタイリングは思わず見とれてしまうくらいです。

それと、2人乗りでトランクが実質無いというその割り切ったパッケージングに心底感銘を受けてしまったわけです。
人も荷物も沢山乗れてナンボの価値観が極々一般的な中で、あえてこういう車が誕生したことに感動したんです。

この車、たぶん一人用なんですよね。純正状態だとドリンクホルダーも1人分しかありませんし、荷物置ける場所は助手席しかないです。
もう、普通の車としての実用性を完全無視してる辺りに、夢があるなと、非常に心惹かれたわけです。あと、幌なのも最高!!
幌も手動です。面倒くさい。だがそれがいい!

たぶん、そういう一般的にはネガな部分が気にならない人が買う車ですね。

妻から言わせたら
「2人乗りでトランクも無いの!?しかもミッションとか、どんだけ無駄な車なんよ、もう意味わからんわ」

ってことらしいですが、そうでしょう、そうでしょう・・・うんうん。

「私は助手席には乗らないから!!ね!!」
そっか〜・・・
ま、買うことを許してくれたんでいいです。何と言われても笑。
そして、納車からしばらく経ってようやく独りでオープンにして早朝ドライブに行くことできました。
ドライブコースは山口県が誇る観光スポット、今やジオパーク認定もされた秋吉台のカルスト台地を縦断する道路です。
景色が本当に美しいんです。
朝焼けを背に写すS660。このリアランプが繋がってるデザイン、めちゃ好きなんですよね〜昔の車によくありましたけど・・・。

風を浴びながら走っていると、
体の内側からドクドクとアドレナリンが煮えたぎってくるのが感じられるほどのドライビングプレジャーを味わってしまいました。
この感覚、懐かしい!!
そう思えたんです。まさにS2000に乗っていた時のあの感覚だったんです。
660cc3気筒エンジンの軽自動車とVtec2200ccのS2000が同じわけない、そういう声はあろうかと思います。
もちろん、加速のスピードは全然違いますし、スピードの伸びもエンジンの盛り上がりも全然違います。

でも、全てがカッチリしてる感じ、懐かしー!って思えたんです。
この車、凄いです。排気量が660ccっていうだけで、スポーツカーとしての妥協が一切感じられない、素晴らしい乗り味でした。
思いっきり走りに集中してみて、感じられることがいっぱいありました。

あ〜〜〜!!幸せッ!!
皆さんは車を運転していて、そんな風に感じられることがありますか?そう思わせてくれる車があるんですね、世の中には。

ちなみに、コーナリングが異次元のスピードっていう評判ですが、残念ながらそういうことを試すチャンスはまだありませんし試す予定も無いです(笑)。

とにかくS2000を思い出せたことが何より嬉しかった。
S2000に乗ることはもう一生無いでしょうけども、それに代わる車はやっぱりホンダのSだった、ということで我ながら何とも良い車選びが出来たなと。
実は僕がS660を即決した理由はインテリアにありました。
それが6MTのシフトノブが僕が乗ってたS2000後期型の物と全く同じ物だったんです。
それを知った瞬間に、もう買うことは決まっていました。あのシフトノブをもう一度握ることが出来る!!奇跡か!!そんな心境でした。
何だかんだ言ってS2000を売って未練たらたらだったんでしょうね(笑)。

あとこのシフトノブをあえて採用したところに、コストカットのためとかではなく、
開発者がS2000をリスペクトしているのだろうな〜と伝わってきて元オーナーとして涙ものだったんですよねぇ。
専用開発のショートストローク6MTの小気味よさはS2000のそれと勝るとも劣らない出来栄えで、
パワーが無いのも相まって無駄にシフトワークを楽しんでしまいます。
我が息子もこの車が気に入っているようです。ハンドル握ってご満悦でした。
もっぱらミニカーで遊ぶのが大好きですし、
いずれ「お父ちゃんの黄色いくるま、かっこいいね」って言ってくれるんじゃないかな〜と期待してます(笑)。
とりあえず来年の1月に発売予定のS660トミカの初版限定黄色バージョンは子供用と自分用に2個予約しました(笑)。
そんなわけで僕の黄色クルマニアとしての歴史を何とかS660に繋げることが出来て一安心です。
ここまで来たら免許返納するまで(あと50年くらいかな?)黄色い車に乗り続けようと思います。
このS660は軽自動車で維持費も安いので、軽く10年は乗れるでしょうし、出来るだけ長く維持したいものです。

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