ウォーハンマー40K 6版発売を前にして、5版を振り返って by Rman(H24.6.21)


僕が40Kを始めた2001年は英語版しか無かった時代、つまり3版でした。
3版の40Kは(詳しくはわかりませんが)2版よりもかなり洗練されたルールで、世界中で40Kの人気に火をつけたと言われています。
実際、日本でも3版時代に40Kを始めたという人が少なくありませんでした。

僕も当時は福岡で学生時代を送っていたこともあり、それはもう一生懸命40Kを遊んでおりました(笑)。

初めて40KのミニチュアをGW2000年のカタログでじっくり見た時には「うわぁ、何これ・・・」とか思ったたものですが、
当時、出会ったばかりの福岡のてらださんの熱心な勧めもあって右も左もわからないまま40Kを初めようと決心したのでした。
そして忘れられないのが、てらださんによる40Kのイントロゲームです。500P戦でした。
てらださんの駆るエルダーの精鋭ダークリーパーの猛射撃であっさりケイオスマリーン全滅という超トラウマな展開!
この展開には悶絶しつつも(当時のイントロゲームはスパルタでしたね笑)、
数度のゲームを遊ぶうちにすっかり40Kの虜になったのでした。

福岡に居たときはそれこそ40Kばっかり遊んで、ケイオスマリーンやネクロンを使ってそれはもう前のめりになるほど楽しく遊んでました。
当時のゲームの標準ポイントはやはり1000Pから1500Pといったところでしたね。今もこの辺りがスタンダードでしょうか。
そして英語版の4版が発売されてしばらく経って、ついにというか歴史的な転機が訪れました。
日本語版40Kの発売です。
ウルトラマリーンとティラニッドの戦いに焦点を当てたスタートセット「マクラーグの攻防」の発売を機に40Kを始めたという人は、
現在の日本の40K人口の中でも最も多いのではないでしょうか。
とはいえ、僕自身はこの4版時代はFBをメインに遊んでいて、4版はほんとに数えるほどしか遊んだことが無いんですよね・・・。

そんなわけで語れることもほとんど無いわけですが、この日本語版の発売から40Kのダークな世界観をより深く知ることが出来るようになったのは間違いなく、知れば知るほど絶望的で、唯一戦争しか残されていない遠未来に思いを馳せ、FBのミニチュアを作りながらも40Kの世界にどんどん心を奪われていくことになりました。

4版でもうひとつ大きな転機といえば、エキスパンション「アポカリプス」の登場でしょうか。
今までコレクションしてきたミニチュア全てが一度にゲームで使える!これは長年趣味人をやってきたベテラン勢にとってはまさにとてつもないインパクトがあって、このアポカリプスの登場で40Kの人気はここ日本でも不動のものになったように感じました。
5版のスターター「ブラックリーチ強襲」はウルトラマリーンとオルクの決戦をテーマにしたスタートセットで、充実の内容が話題になりました。ここを見ている人にとっては言わずもがなですが、もはやスターターセット=簡易ミニチュアという方程式はそこに無く、ミニチュアゲームの魅力はミニチュアにある、と堂々と宣言しているかのような素晴らしいセットでした。
現在の日本における安定した40K人気の一番の立役者がこのブラックリーチ強襲であることは間違い無い真実でしょう。

僕もこのスタートセットの魅力的なコンポーネントに心惹かれ、久しぶりに40Kを再開しようかな〜という思いに至りました。
5版もすっかり浸透していた2009年、インペリアルフィストの制作を開始したのでした。
僕の40K5版時代はインペリアルフィストのアーミー制作と共にありました。
始めはタクティカルスカッド10名とライノ1台のペイントから始めたインペリアルフィストも2012年6月、6版の発売を前にして15,000ポイントを越える大きなアーミーとなりました。こうして継続的にアーミーの増強が出来たのもやはり5版の40Kが魅力的だったからこそでしょう。

魅力をどこに感じるかは人それぞれですが、僕はやはり洗練されたルールにこそ魅力を感じたものです。あ、もちろんミニチュアがカッコイイのは当然という前提の上で、5版ならではの魅力は、という意味です(笑)。
ミニチュアが魅力的というのはミニチュアゲームの本質に関わってくる一番大事なところですからね、僕にとっては。

僕が5版で魅力的に感じていたのは「リアル射線システム」と「トループのみが作戦目標を確保できる」というルールでした。
以前は御都合的な意味でしかなかった戦場のテレインが、立体物ならではの意味を持ち、どこから見られているかわからない緊迫したリアルな戦場の空気すら感じさせてくれる「リアル射線システム」は本当に40Kの魅力を深めたルール改変だったと思います。

そして、以前の版では多くのアーミーで「お荷物」でしかなかったトループ枠の兵が活躍するようになったのも5版ならではでしょうか。
トループ枠の兵といえば、設定的にもそのアーミーの基本戦力であるはずなのに、以前の版ではトループ枠は最低必要数の2枠のみ入れて、エリートやヘビーなどを偏重するのが定番だったように思います。
僕はアーミーの見た目(のバランスの良さ)とかにこだわる人だったので、そういう偏った編成にあまり魅力を感じられなかったこともあり、
トループ枠の充実が必要不可欠となった5版のルール改変は大変好ましく感じたものでした。
ま、実際、「仕事」はエリート枠とかヘビー枠に任せて、トループ枠は「確保」だけ、っていうこともしばしばでしたけどね(笑)。
ただ、アーミーの見た目のバランスとルールの方向性が同じ方向を向いていたので、噛合わないゲームが少なくなった気もしました。

他にも気に入っているルールは沢山ありますが、実際今のルールの中で不満点ってほとんど無いんですよね。あえて言うなら、装備違いの兵士が居るユニット同士の接近戦のダメージ割り振りの面倒くささというかインチキ臭さがゲームのテンポを悪くしていたようにも感じますが、それはそれで楽しめた人も多いでしょうから、これは好みの問題でしょうね。

3つの基本ミッションと3種類の初期配置の組み合わせも絶妙な面白さがありましたし、どのルールも分かりやすく整理されていて、
この5版こそ歴代の中で最良の40Kであると思っています。
エキスパンションも充実していたのは特筆すべき5版の魅力ですよね。
4版に引き続き、アポカリプスは5版でも大人気で追加本も発売されましたし、フォージワールドの専用ルールブックも人気を博しました。
アポカリプスの人気のおかげで我々日本の趣味人にとってもフォージワールドはぐっと身近な存在になりましたよね。

惑星存亡の戦いを扱った「プラネットストライク」も堂々翻訳されて、同時発売されたテレイン群も華やかな戦場構築に一役かってくれましたし、40Kならではのタンクバトルを実現させる「スピアーヘッド」も忘れられない追加エキスパンションでした。実際、このゲーム、楽しかったです。1回しか遊んでませんが(笑)。

個人的にもっとも熱かったのは数々のドラマチックな専用シナリオを収録した「バトルミッション」の発売でした。
どのミッションも何となくGWゲームらしい「テキトーに作ってるな〜感」ではなく(笑)、これは面白そうだ!実際遊ぶと熱い!と楽しめるシナリオが沢山あって、英語版のみの発売が非常に惜しかったですが、この本で5版はあと10年は遊べる、と思ったものです。
スペシャルキャラクター同士のぶつかり合いをテーマにした「クラッシュ・オブ・ザ・ヒーローズ」というシナリオ、一度は遊んで見たかったですねぇ・・・。

基本ルールに収録されたシナリオだけでなく、魅力溢れるエキスパンションを加えたことでほんの数年じゃ遊び尽くせないほどに充実した選択肢が提供されたこと、これは5版最大の特徴と言えるかもしれません。
ほんと、まだまだこの5版で遊び続けることは実際可能だと思うくらいです。

そして、いよいよ40K新版の発表がいよいよ迫ってきましたね!正式発表は2012年6月23日です。
公式サイトでも意味深な予告映像を流しており、世界中の趣味人の期待感は最高に盛り上がってきているところでしょう。

新版のルールの噂も色々と聞こえてくる中で、不安な要素も少なからずありますが、きっと歴代最高と謳われた5版を超える面白いゲームにパワーアップしていると今は信じるしかありません(笑)。

それから日本人として最も気になるところは「ハードカバー440ページのルールブック完全日本語版」は発売されるのか否か、そこですよね。最近は一段とグローバル化も進んできてますし、書籍の日本語版同時発売も定着してきてますから、ぜひとも実現して欲しいところです。
日本語版ルールブックの完訳本は40Kでは未だ実現したことはなく、6版FBで唯一実現して以来の悲願といったところでもありますし、ほんと、23日の発表が楽しみでなりません!期待してますよ〜〜〜!(笑)
これだけ期待感を煽っておいて、日本語版は無かったらもう、泣くしか(笑)。

5版も最高に楽しかったですが、40Kが6版でどのような進化を遂げるのか誠に楽しみです!


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