陶芸 by Rman(H24.2.11)


僕の父は陶芸が趣味です。
僕が小学生の頃に土粘土で作った置物を夏休みの自由工作の課題として提出した記憶もあるので、父はこの趣味を20年以上続けてるんじゃないでしょうか。
自宅にも窯を設けて焼くほど本格的にやっていただけに、父が熱心に取り組んでいた頃には焼き物が家にあふれかえって、親戚が来るたびにごっそりと持って帰ってもらってた記憶もあります(笑)。
今でも我が家の食器棚に収められている食器の半分は父が作った萩焼物です。

僕もそんな父の影響をうけて土粘土を触ってた時期もありましたが・・・・、子供の遊びついでという感じでしたので、
まともな作品を作ったことはありません。
でも、自分で作った茶碗とか、どんなに歪んでバランスが悪くても良いんですよね。それもまた「味」と思えてしまったり(笑)。

基本的に肌色の土を使ってシンプルに釉薬をかけて素朴な味わいを持ち味としている萩焼のようなものを多く作ってる父ですが、
最近ちょっとマンネリ化してきたような事を言ってたので、ちょっと面白いものを買ってみました。

それが外国製の下絵の具です。

ヒュース・テンのベルベット下絵の具

従来の陶芸用絵の具というと非常に使いづらくて、素人的にはまともに絵を描けるようになれるとは想像もできないような難度の高いものばかり。
我が家にあるのもチューブ式のもそういうヤツで、一回使ったら思い通りにならなくて、こりゃ無理!って思ったものです。
ところが、このベルベット下絵の具はポスターカラーの感覚で塗れて、重ね塗りも混色もOK、しかも塗ったとおりの色で焼ける!という
夢のような絵の具なのです。焼成時の最高温度は1230度にもなるのに、色が変わらないとかにわかに信じがたいものがありましたが、
面白そうなので買ってみよう!ということになりました。
父もこういう時は絵の具代をケチらず豪快にドカっと買うのは、息子ながら頼もしいものを感じます。僕はオヤジ似ですね(笑)。

そして、届いた絵の具でさっそく皿に絵付けをしました。
ちなみに皿そのものは父が作ったものです。
じゃ〜ん!
見る人が見たら噴出してしまうこと必至の(笑)、懐かしいイラストを模写しました。
一応説明しておきますと、これはマジック・ザ・ギャザリングというカードゲームの「停滞」というカードの絵です。
凄い迫力のカード群の中で最も抽象的なイラストとして名高い「停滞」、このカードの謎めいた雰囲気が大好きという人は非常に多いんじゃないでしょうかね。
我ながら一発目にこれを描こうと閃いた自分はセンスあるなぁ〜と思いました(笑)。

絵の具の使い勝手は非常によくて、絵の具の伸びもよく、色のりもよく、発色もよく、まさにポスターカラーの感覚です。
今まで使ってた下絵の具は何だったのだろうかと思うほど描きやすいものがありました。

あまりに塗りやすかったので、ついついもうひとつ塗ってみました。
コーヒーカップに描いたのは「タイムウォーク」です。
タイムウォークはカードのぶっ壊れた性能はもちろん、何やら意味信なイラストで芸術面でも非常に評価の高い伝説のカードです。
僕は使ったことも、使われたことも、実物をみたこともありませんが・・・あ、いや卵帝君宅で見たことがあったかな?(笑)、
何故かこれを描きたい!!といきなり思って昔のカードガイドを見ながら描いてみました。
何となく、雰囲気は出たかな〜と思うのですが、どうでしょうか。

そして、上から透明釉薬をかけて、本焼をしました。完成したのがこちら!
想像していたよりはずっとイメージに近いほぼ満足のいく仕上がりでした!
色ムラがけっこう出てしまいましたが、塗った色がそのまま出ているので、この下絵の具の性能の高さには驚きました。
色ムラについては3度塗りすることで解消することができるそうなので、ひとつ勉強になりました。

それにしても、停滞がこれほど皿の絵柄としてマッチするとは!!(笑)
ちょっとしたお菓子を乗せるのに丁度いい皿になったと思います。ケーキを乗せても鮮度が保てそうで良いですね?

タイムウォークを描いたコップはこんな感じになりました。
何ともいえないオドロオドロしい雰囲気。全体にわたって、かなり薄くなってしまったのですが、まぁ、これはこれでおぼろ気な雰囲気で、
悪くは無いといったところでしょうか。顔部分が何故か凸凹になってしまったが少し残念ですが、通常使用の上では全く問題なさそうです。
ちょっとマジックにハマったことのある人達とお茶をする機会に、このコップが出てきたらみんな驚くでしょうね〜(笑)。

幸いにもウォーハンマーをやってる人とマジックをやってる(やってた人)というのはけっこう被ってることもあり、
僕の友人が集まれば皆ウケてくれること間違いなさそうです。
ちなみにこのコップは父が絵付けをしたものです。我が家のアイドル「ナナちゃん」を描いたものです。
かなり大雑把に即興で描いたにしてはそっくりだったので僕も驚きました。ま、父は何をするにもまずは「ナナちゃん」なのです(笑)。
ナナちゃんは可愛いんですよ〜ほんと。我が家では「ナナちゃん、可愛いね〜」を1日100回くらい言ってる気がします。
焼きあがったばかりのコップで飲む紅茶がまた美味しかったですね。贅沢な時間を過ごした気がします。
そして、ふたたび絵付けを楽しみました。この絵も見る人がみたら一目瞭然でしょうか(笑)。
このオッサンにチクチクと嫌な目にあわされてきた人は多いことでしょう!僕もRoRのマイ・アイコンにしていたくらいお気に入りの人です。
これは絶対にも描くしか!と思ってたので、めちゃめちゃ楽しかったです(笑)。

今回は前回の反省を活かしてかなり濃い目に描きましたので、ムラなく焼きあがるといいな〜と期待しています。
しかし、この皿に合う料理が想像できない・・・・・。
もう1枚はこれ!マジックの代名詞とも言える「ブラック・ロータス」です!
あの神々しいまでの雰囲気はとても再現できませんが、大事なのは「何が描いてあるか分かること」なのです!
まぁ、あくまで1ファンのお遊びなので、そういうもんですよね。このお皿はカードのイラスト同様一輪の花のみでシンプルなものですが、
焼きあげた際に周りの緑がどこまで複雑に発色するかが非常に楽しみです!

それにしても、陶芸用の絵の具でここまで自由自在に描ける日がくるとは思ってもいなかったので楽しくなってきました。
父も「今日が転換点になったな〜」とか大げさに言いながら絵付けを楽しんでいるようでした。
僕もついつい気をよくして土粘土をこねて皿を2つ作ってみました。
ものすごく歪んで均一ではありませんが・・・・、これは手作り感という「味」を演出したのであって上手く出来なかったわけではないのです!
というのはウソで、久しぶりに電動ロクロを使ったらもう簡単にグシャっとなってしまったので諦めて手ロクロで作ったものです(笑)。

まあ、自分で作ったら愛着もわくので、これに絵付けするのもまた楽しみというものですよ!
今は我が家の食器を「MTG名作劇場」化する計画を着実に進めていこうと企んでいます(笑)。
最後は何故かナナちゃんです。
もうナナちゃん可愛い過ぎる!!親ばかではありませんよ!可愛いのは事実ですから!!ナナちゃぁぁぁん。
また、ナナちゃんの紹介ページも作りたいものです(笑)。

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