ビデオゲーム「スペースマリーン」の紹介 by Rman(H23.11.20)


皆さん、スペースマリーンはもう遊ばれたでしょうか?
ウォーハンマーファンにとってはまさに待望のビデオゲームが10月27日に日本語版としてリリースされました。
その名もズバリ「SPACE MARINE」。
スペースマリーンの縦横無尽な活躍ぶりを楽しめるTPS(サード・パーソン・シューティング)というジャンルのゲームです。
肉弾戦もかなり多いので、シューティングというよりはアクションゲームって感じもしますが。

このスペースマリーンが製作発表されたときは、そのデモムービーの格好良さにシビレまくって「くそ〜こんなん遊べる外人はマジで羨ましいぜ!」
とか思いつつ、何度も何度もムービーを繰り返し見てましたが、まさか日本版が発売されることになるとは思いもしませんでした。
ウォーハンマーに関連したビデオゲームはPCソフトを中心に今までも数多くリリースされていますが、
日本語版として発売されるビデオゲームは本作が初めてではないでしょうか。

ウォーハンマーって僕達の中ではビッグタイトルですが、日本ではミニチュアゲームという趣味そのものが全く認知されていないだけに、
ウォーハンマーの知名度も言わずもがなです。
そういう意味ではこのスペースマリーンのビデオゲーム発売がきっかけになって、
ウォーハンマー40Kやスペースマリーン、ひいてはミニチュアゲームを知ってくれる人も増えるんじゃないかと期待も膨らみました。
そして何より生粋のウォーハンマーファン、そしてスペースマリーン野郎としては、純粋に遊んでみたい!と発売を心待ちにしていました。
ゲームの発売日を指折り数えて待ったのって、僕の中ではFFZが最後だったかもしれません。それほどに楽しみでした。
PS3はグランツーリスモ5のためだけに購入し、最初からずっとステアリングコントローラーで遊んでて、
以後1つもソフトを買ってなかったこともありPS3のコントローラーに触れるのもほとんど初めてといたありさまです。
ひさしぶりにコントローラーを触ってみたら、我が家のシーズ犬のナナちゃんがコントローラーをガジガジに噛んでいたらしく、
充電用のコードはちぎれてるわ、グリグリのゴムっぽいところはボロボロになってるわでビックリしました、というレベル。
(せっかくのチタンカラーの限定版が!くそ、ナナちゃん!でも可愛いから許します・・・)

そもそも、僕はあんまりアクションゲームが好きじゃないんですよねぇ。コントローラーをガチャガチャせからしく握るのが嫌で。

そんなんで、TPSとかわけわからんアクションゲームなんて出来るんだろうか・・・と不安も大いにありましたが、
何よりスペースマリーンを動かせるというだけでも純粋に楽しみじゃないですか。

タイトル画面にデンっと居座るこのオッサンが主人公のウルトラマリーン第二中隊キャプテン・タイタス。
この男臭さ、もうたまらんって感じですね(笑)。もうこのタイトルを見た瞬間に傑作の予感がしました(笑)。
結論から言いますと、もう最高でした。クソ面白かったです。100点満点中、120点です。
もちろん、僕が趣味人であり、他のゲームのことを全く知らないということで正当な評価は出来ないわけですが・・・・、
間違いなく「世の40K好きはやって損なし!」と言える内容だと思います。

画面の中にある全てのものから40Kへの愛が感じられる作りこみ様で、遊べば遊ぶほど趣味人にとっては嬉しくなるような発見に満ちています。
ミニチュアを作って、ミニチュアゲームを遊ぶだけでは想像も出来ないようなスペースマリーンの重厚感ある動き、轟音を奏でるジャンプパックの迫力、
そしてオルクやデーモンが蠢く臨場感抜群の世界。

正直、ここまで凄い世界が広がっているとは思いもしませんでした。
オープニングでサンダーホークからキャプテンがジャンプパック装備して飛び降りるシーンだけで、もう感激でしたよねぇ。
世界観の再限度はもうマックスレベルで、文句のつけようがありませんでした。
コーデックス・スペースマリーンの愛読者であれば夢のような映像の数々を楽しめること請合いです。

それで、肝心なゲームのシステムというか遊びやすさというか、これについてはアクションゲーム初心者の僕でも全然問題なく
割と素直に理解しやすい操作方法で、全くストレス無く遊ぶ事ができました。
というより、めちゃめちゃ爽快でオルクをガンガン撃ちながらチェーンソードでギタギタに切り刻んで、むしろストレス発散になるくらいです(笑)。

唯一、ボムスクイッグが「うがー!」とか叫びながら、ちょこちょこ〜と走ってきて、撃ち洩らした奴が目の前で大爆発、
そんなんで即死したりした時はもう「っっ!くっそ〜〜〜!!」って感じ(笑)。
とは言え、それもまたいかにもな感じで、趣味人としてはニヤっとしてしまうんですけどね。

主人公は中隊長だけあって、様々な武装を使いこなせるわけで、ゲーム中にも沢山の武器が登場します。
ボルター&コンバットナイフに始まり、射撃武器はストーカーボルター、ストームボルター、メルタガン、グレネードランチャー、プラズマガン、メルタガン、そしてラスキャノン、
接近戦武器はチェーンソード、パワーアックス、そして必殺のサンダーハンマー。
唯一の不満はパワーフィストが無いことですが、サンダーハンマーの強さで十分満足とも言えるでしょうか。
これら多岐に渡る武装を取捨選択しながらゲームを進めていきます。
敵も様々な種類がおり、オルクだけでもスラッガボウイにシューター、ルーターもいればノブも居るので、敵の配置もよく見極めつつ、
ボルターを選択することもあれば、ラスキャノンで精密射撃をすることもあります。
とはいえ、ゆっくり射撃に興じる暇があるわけもなく、敵が「うがぁぁぁ!!」とか言いながら接近してくるので、グレネードで牽制しつつチェーンソードを振りかぶるというのが実によくある光景で、
接近戦に入ったらもうとにかく必至にがちゃがちゃやらねばなりません(笑)。でも無闇にガチャガチャやるだけじゃなく、自分の体力の残りも気にしながら
時には必殺の一撃を喰らわせねばならないときもあります。ちなみに必殺の一撃をキメると体力を回復できます。
体力回復手段は他に無いので、接近戦は絶対に避けられないシステムになっており、賛否が分かれるところですが、僕は楽しかったですね〜。
オルクノブの上アゴと下アゴを掴んで盛大にバッシャー!と引き裂くあの絵面が見れただけでも、もう大満足って感じ(笑)。それで体力回復ですからね。
ある意味、謎のシステムです(笑)。
ストーリーがまた素晴らしかったですね。
工業惑星「グライア」がオルクに襲われるところから話は始まります。
グライアはウォーロード級タイタンを生産でき帝国にとっては非常に重要なフォージワールドであることから、
究極浄化は見送られ、代わりにウルトラマリーンの派遣が決定されるのでした。
重要な軍事資産を帝国軍自ら損ねることなく、オルクから死守しなければならない、そのためのスペースマリーン投入。

帝国には数々の強大な戦力があるにもかかわらず、スペースマリーンがわざわざ地上に降りて戦うっていまいちピンとこなかったわけですが、
この話が始まってみると、なるほどガテンがいくものがありました。

ネタバレになるので詳しくは語りませんが、登場人物一人一人に味があり、いちいち濃いんですねぇ。
この濃さがいかにも40Kって感じで、どのキャラクターにも深く感情移入できました。
キャラの立ち具合は映画「ウルトラマリーン」に登場するキャラクターの比ではありません(分かりにくい例えですかね・・笑)。
ケイディアンも出てきて共闘するシーンもしばしばあります。
人間の貧弱さが実によくわかって、そこがまたニヤニヤするポイントでしたね〜。
でもキメラやバジリスクがずらっと並ぶ駐屯地に足を踏み入れた時の頼もしさも体験できました。
この上写真の女少尉も生真面目ながら良い味出してるキャラでした。ケイディアアーミーを集めてる人はモデル化してみたくなったんじゃないでしょうか?

とにかく、何を見ても40Kのエッセンスが溢れていて、ずっとこの光景を眺めていたいな〜と思えるような絶景シーンもしばしばでした。
360度グルグルと見渡せるので、ついつい先に進むのを忘れて景色をのんびり楽しんでしまったりということもありました。
敵が目の前にいたらそんな余裕はありませんけどね!(笑)
劇中にはサンダーホーク・ガンシップがしばしば登場します。
サンダーホークを作った身としてはもういちいち感激してしまうんですよねぇ、これが(笑)。
サンダーホークって普通ミニチュアゲームの方じゃまずもって出てくることはありませんけど、実際の戦場ではやはり必要不可欠な戦力なんだな〜と
実感しました。
僕はもういいですけど、スペースマリーンを作ってる趣味人の皆さんはやっぱりサンダーホーク作るといいと思いますよ!(笑)

ってな感じで、40K好きにはもちろんですがスペースマリーン野郎にとってはグッとくるシーンが多かったです。
一応、イージーモードではありますが、全面クリアすることができました。
ストーリーは進めば進むほど、どんどん面白く熱く加速していくので、始めてしまったら一気にやりきってしまいましたね〜。
もちろん、途中で何回も死んでしまいましたが・・・。
特に2章の列車からオルクのあれをプラズマキャノンで落とすステージ、あそこで30回くらい死にました(笑)。

しかし、異端審問庁が絡んでくるとロクなことが無いってことがよくわかりました(笑)。
実に40Kらしいストーリーでした。思わず僕もインクイジターのミニチュアを塗りたくなってしまいましたねぇ。

ストーリーモードだけでも遊ぶ価値は十分あるわけですが、マルチプレイがまた熱いのです!
むしろこっちがメインと言う方も多いことでしょう。下の写真が僕のマイキャラです。何気に第一中隊で気分はヴァンガードベテランです!
PS3の環境はX−BOXやPC版と違って、アップデートが大幅に遅れている関係で遊んでいるプレイヤー数も遊べる時間も限られているのがネックですが、
もうマジで面白すぎますね〜。
オンライン対戦自体、初体験でしたが、やっぱりコンピューターとは違い生の人間が動かすマリーンの動きたるや全く予想できないことばかりで、
しょっちゅうギタギタに殺されてしまいますが、
それでもアサルトマリーンでジャンプして着地と同時にパワーアックスをブンブン振るって対戦相手を切り倒した時の嬉しさは堪らんもんがあります。
チーム戦なので、下手な素人でもそれなりの役まわりを持って協力できるのも良い感じですし、僕みたいに突っこむしか脳が無いような人でも
本当に楽しく遊べます、チームの人は迷惑かもだけど・・(笑)。
最近、PS3のオンライン環境は超高レベルの人でかなり煮詰まってて、もう盛大にぶっ殺される感じではありますが、
とにかく病みつきになる面白さがあります。
対戦が終わって、布団に入って目をつむるとプラズマキャノンの青い光が目の前に迫ってくるフラッシュバックが起こったり(笑)。
ハマり過ぎですね・・・。
スペースマリーンになるかケイオスマリーンになるかは対戦の都度ランダムなので、スペースマリーンだけでなく、ケイオスマリーンの姿もカスタムできます。
僕はケイオスマリーンといえばエンペラーズチルドレンだろう!と思ってましたが、案外ゲーム画面内では地味だったので、
ケイオスマリーンも黄色くしてしまいました。レネゲイト・インペリアルフィストということで・・・・。

ちなみに、僕の実兄はミニチュアゲームに全く興味が無く、ウォーハンマーのことも全くノータッチでしたが、
このスペースマリーンは「一緒に対戦しようや!」と持ちかけたところ買ってくれまして、よくオンライン上で対戦しています。
今まで兄とはウォーハンマーの話をしたことは全くありませんでしたが、最近は
「やっぱりタクティカルマリーンでストームボルターが良いね」とか「プラズマキャノンのチャージショットが熱い!」とか、
「ラプターを使う時のコツはね・・・」とか40K話でよく盛り上がってます(笑)。ちなみにゲームでは圧倒的に兄のほうが強くて
もし接敵したら10回中9回は僕が殺されるような感じです。

しかし、あれだけウォーハンマーに興味が無かった兄が、なかなかに40Kの世界観にハマってくれてるみたいで、そこがまた嬉しいんですね〜。
そういう意味ではウォーハンマーを知らない人でも楽しめるゲームなんだろうと思いますし、
ウォーハンマーを知らなかった人がウォーハンマーのことを知ってくれる本当に良い機会になったとも思います。

趣味人の皆さんには本当にオススメのゲームです。
ミニチュアペイントの合間に、いやむしろ、僕ほどのペイント好きがこのゲームの合間にペイントするようになってしまったほど面白いですよ〜。
まだ遊んでない方がいらっしゃったらぜひ!むしろ趣味人で遊んでなかったら異端審問庁が黙ってませんよ(笑)。

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