出戻りレーサー(ミニ四駆) by Rman(H23.2.1)


ミニ四駆の思い出

ミニ四駆とは、タミヤが出しているプラモデルの一種で、モーターと2本の単三電池で動く四輪車の模型です。
このRoRを見てる人で、かつ僕と同世代(1980年代生まれ)の人は、まぁそんな説明をするまでもなく皆さんご存知じゃないかと思います。
ダッシュ四駆郎とか、レッツ&ゴーとかのミニ四駆漫画も当時大人気で、夢中になって読んでましたね。
オレのマシンと勝負だ!とか何とか言いながら友達と集まって、走らせてました。

僕の家は敷地だけは広いので、金持ちの友人が家庭用の(けっこうデカい)コースを我が家に持ち込んできて、休みの日にはレース。
なんかミニ四駆に超熱くなってる時期がありました。
ちなみに今の僕、リアル車は黄色しか買わないと決めてずっと黄色車を乗り継いできてますが、小学生とか中学生当時の僕の愛車(ミニ四駆)も真黄色に塗ってました。
三つ子の魂百までとはよく言ったもんです・・。

思えば、このころにミニ四駆というスポーツカーにハマっていたからこそ、今の車好きな僕がいるんだろうな〜と。
僕の世代は車離れというか、よしんば車が好きだとしてもスポーツカー好きはほとんど絶滅危惧種なんですよね。S2000?何それ?みたいな。
でも逆に僕の同世代でスポーツカー好きだったらまず例外なくミニ四駆にハマった経歴を持ってそうです(笑)。

中学2年にもなると周囲でのミニ四駆ブームも下火になり、僕はマジックザギャザリングにドハマリしてミニ四駆のことはすっかり忘れてしまいました。
その後も何度かミニ四駆とは軽く接点があったりもしましたが、子供時代に遊んでた感覚なもので
どうしても「子供のオモチャ」って意識が離れなくて「今更・・・・」とスルーしてきました。

一度、広島ミニチュアゲームの会がたまにイベント会場としてお邪魔してる東広島のプラモ屋K2Mにお邪魔した際に丁度ミニ四駆大会をやってて、
参加者の方とお話しすることがありました。その方がお店に乗りつけてきた実車はブルーメタリック(全塗装)のシルビアS13。
スポーツカー乗りとしては話も合うし同世代とあってなんか大いに盛り上がりました。
大人になってミニ四駆をやる人って、自分の子供と一緒にやってるって感じかと思ってたら、
実は大人も夢中にさせるモノがこの小さなマシンの中にあるんだな〜とちょっと感動させられました。
大人になってもミニ四駆を全力で楽しんでる人がいるってのを身近に見て、ちょっと心に刺さるものがありましたね〜(笑)。


でも、いまさらミニ四駆〜?

それからしばらくして卵帝さんの大学でミニ四駆大会があるっていうことで、彼が改めてミニ四駆の制作をされていたのを横目で見ながら、
まぁ、対戦する人がいれば熱いかもなぁ〜とは思ってました。
その時に卵帝さんから聞いたミニ四駆チューニングよもやま話には耳を疑うものから、そこは実車と同じだね!ってことまで色々ありましたね〜。
モーターのならし運転とか、タイヤは一皮剥けてからが速いとか・・・あのサイズのマシンでそんなことあるんかい?って思いつつ、
奥深いミニ四駆の世界を垣間見たような気はしました(笑)。

ちなみにこの「レイスティンガー」こそ、卵帝さんが大学大会の際に作られたマシンです。
非常にイカツイですね(笑)。いかにもチューニングカーといった雰囲気満点で非常に早そうです。



このマシンが凄いのはその改造もさることながら、模様がシールではなく全て手描きである点です。いや〜さすが趣味人(笑)。
比較的純正風のペイントなので写真だけでは気がつかないくらいです。何気にガラス部分が艶有りになってるのとか芸細かだな〜と思います。


きっかけ

で、このまえ、本屋でミニ四駆の本があったのを見かけ、つい手を伸ばして中身をパラパラって見てしまったんですよね。
その瞬間は「懐かしいなー」で終わったんですが、帰ってからおもむろに押し入れからダッシュ四駆郎の漫画本を出してきて読みかえしてしまいました。
すると当時のミニ四駆に熱く燃えていた情熱がメラメラと燃え出して、勢い近所のプラモ屋に走ってしまいました(笑)。

それはそうと、ダッシュ四駆郎はほんと熱く感動的な漫画ですね。
連載当時は「そんな無茶苦茶な」、と思った数々のドラマも現実離れし過ぎてるからこそ、純粋に少年漫画として楽しいというか。
いや、むしろあれがプラモ屋で売ってる600円のキットではなく、実際の車なみの凄いマシンだと思えば、意外に受け入れられる内容だったという感じです。
なんか、読んでると熱くなりましたね。


マシン購入へ

近所のプラモ屋さんでミニ四駆は日陰な存在のようではありましたが、軽く選ぶくらいのキットは置いてありました。購入したのはとりあえず2台。
思わず懐かしい〜〜〜!と手にとってしまった「リバティーエンペラー」とダッシュ四駆郎の主人公の愛機「エンペラー」。
どっちも昔持ってたマシンです。でも、ダッシュ1号ことエンペラーは単なる復刻版ではなく新しいシャーシで完全に生まれ変わったニューキットでした。



でもまぁ、趣味はウォーハンマー!と決めてる僕としてはマジでマシンを作ろうなんて気持ちにはなっていません。
昔を懐かしみつつ、純粋に模型として(ディスプレイ用に)作ってみようかな、とそんな軽い気持ちで購入したのでした。
なんせ、1台1000円弱ということで、安いですしね(笑)。でも昔は1台600円でしたよね?

マシン製作

昔の僕はミニ四駆のシャーシを組み立てるのがすごーく苦手でした。
まともに動いた試しがないって感じで、たぶん電気金具の付け方が悪かったんだとは思いますが、いつもシャーシは兄貴に組んでもらってました。
中学生くらいになると僕も自分で改造したりしてたのでだいぶ器用にはなったんですけどね〜。

とりあえずリバティーエンペラーの製作に着手しました。しかし、箱を開けて組み立てはじめて、愕然。なんと、モーターが入ってないのです!
その瞬間、昔の記憶がまざまざと蘇ってきました。昔、ミニ四駆漬けだった頃に、ノーマルモーターがだぶついて処分に困ってたところ、
このリバティーエンペラーの発売あたりから、キットはギヤの良い奴やコーナリング・ローラーの良いヤツが標準装備で、その代りモーターが入ってなかったんですよね。
当時は大歓迎してたんですけど・・・・。

このたびは改造する気がないもんで、せめてノーマルモーターでちょっと走らせてみようか、と思ってたのに、ガッカリ・・・・(笑)。

とはいえ、いちおう飾れるとこまでは持っていこうとせっせと塗装していきました。
基本、スプレーを吹いて、シールを貼って、それからクリアートップコートを厚吹きしただけです。
ミニ四駆といえば、黄色。というわけで、黄色のリバティーエンペラーがサクっと完成しました!ホイールも渋くブロンズで塗装。



なんか、配色を失敗したような感じで、ちょっとう〜んな出来栄えです。黄色ボディーにオレンジ&赤はちょっとシマリが足りないというべきか。
あと、やっぱりなんかモーターが入ってないミニ四駆というのに一抹の虚しさを覚えたのも事実です。
僕の心の奥底でまだレーサーの魂が残っていたのかもしれません・・・・・・・。

本当のマシン

動かないリバティーエンペラーを作って、ミニ四駆製作熱は収まらないどころか益々高まってきまして、一緒に買ったエンペラー(ミニ四駆PRO)の製作に着手しました。
これにはちゃんとノーマル・モーターが付いているので、完成させれば走らせることが出来ます。やっぱ、ミニ四駆は動いてなんぼ、
僕がウォーハンマーでも基本全てゲームで使う為にペイントして、ディスプレイ用ペイントをほとんど全くしないのと同じ感覚ですね。

エンペラーといえば、ダッシュ四駆郎の最初のマシン。それだけに凄い人気でしたし僕も凄く好きなマシンでした。
でも、僕のマシンはやっぱり黄色。買う時は黄色く塗るぞ〜と思ってたんですが、なんかダッシュ四駆郎を再読した直後とあって
あの日ノ丸四駆郎と同じマシンが欲しい!という気になって、見本どおりに仕上げることにしました。
まぁ、黄色いリバティーエンペラーが思いのほかダサかったのでちょっと自信喪失したっていうのもあるんですけどね・・・(笑)。

シタデルの白サフを吹いて、黒とか銀とか窓の青とかベタ塗りして、附属のシールをベタベタ貼って、トップコートを吹いて完成!
製作着手からドライヤーの強制乾燥込みで約2時間という超荒業的製作(笑)。
ボディーが完成したら、次はシャーシですね。
シャーシは昔のミニ四駆の概念を一新する中心にモーターがあるという新構造。これには驚きました。
なんのメリットがあるのか分かりませんでしたが、なんか凄そうなオーラが漂ってくるシャーシに胸熱くなってきました。
これもガシガシっと約1時間で完成!
ちなみにシャーシはこんな感じで非常に厳しい雰囲気です。いかにも走りそう・・でも重たそうなシャーシです。



そして、ボディー装着!!!


ヤバイ、格好良い!
この手の平サイズのマシンの凝縮感というか、佇まいは何とも言えないものを感じます。
懐かしさと新鮮さ、その両方を感じさせてくれる非常に格好良いデザインだと思います。
コーナリング・ローラーのデカさとスパイクタイヤのミスマッチ感がまた熱いですね(笑)。


昔は全く気が付きませんでした、というか知りませんでしたが、あのボディーとシャーシをくっつけるアダプター(?)って実はマフラーだったんですね。
それに今更気が付いてブルーチタン風に塗ってみました。こりゃ後姿も引き締まってヤバイくらい格好良いです!(笑)

レーサーの魂、再び。

アルカリ乾電池をセットし、動くかどうかドキドキしながらスイッチオン!
ギャギャギャッジャァーーーーーーーー!ギヤを噛む凄い音を発生しながらタイヤが激しく回り始めました!
動いた!まず、それが嬉しかったです。なんかトラウマを克服できたような・・・・(笑)。
そして、部屋の中で走らせてみようと床に置いた途端、走り出すマシン!速い!あっという間に壁に激突!!(笑)
え〜ノーマルモーターってこんなに速かったっけな?とか思いつつ、この小さなマシンの秘めたる力に妙に感心させられました。

しかし、まぁ、一人で壁に向かって走らすだけじゃ、あんまり、というか全然楽しくはありません(笑)。
やはりレーサーたるもの、競い合うライバルが必要じゃないですか。
そこで、かつて共にしのぎを削ったライバルでもある兄貴に電話、

R「ミニ四駆を久し振りに買ったんだけど、お前も買ってちょっと勝負せんかね?」
兄「え?ミニ四駆?え?今更?」
R「いや、ほんとね。でも何か凄いシャーシのマシンが出てるし、お前の好きだったアバンテも新型が出てるみたいだよ、
   お前がミニ四駆を買ってくれるなら、こっちはコースでも買おうかと思うんだけど」
兄「う〜〜〜〜〜ん、まぁそんな金もかからんだろうし、いっちょ買ってみようかねぇ・・・」
R「お!いいね買ってくれ!レースしようや!」

てな感じで、兄貴にもミニ四駆を買わせることになりました(笑)。昔は兄貴の方がハマってただけに案外あっさりOKでした。

実に15年以上ぶりのミニ四駆レーサーへの復帰。我ながら思いがけないことになりましたが、ちょっとこれからハマりそうな気配(笑)。
近々、マシンをレーシングマシンに仕立てて、バトルの予定です。また面白いことになったらレポートしようと思います。

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