僕のミニチュア写真のこだわり by Rman(H21.7.6)


模型の完成品を写真撮影し、発表する人は模型のジャンルに問わずいらっしゃいますよね。
そしてそれが何の模型であっても大抵は背景が真っ白だったり灰色だったり、単色なことが多いようです。
何のために撮影したかといえば、完成した模型そのものを見てもらうことが通常、唯一の目的であるわけですので、
背景が(控えめな)単色なのは、ま、当然といえば当然というところでしょう。
ウォーハンマーはもちろん、各種メタルミニチュアにおいても、そうした写真を撮影されている方が多いですよね。

それはそれで作品をしっかり見ていただくには最も適した撮影方法ですから、別に僕がどうこう言おうってつもりはないんです。

ほんじゃ、僕の場合はというと、RoRを見て頂いてる皆さんにはご存知の通り、バトルフィールド上での撮影にこだわってきました。
地面を置いて、背景にはテレインや風景画を置いています。
ちなみにウォーハンマーを始めた最も初期の頃からずっとそうやってます。

これって、けっこう面倒くさいことではあります。
毎回バトルフィールドをセッティングし、テレインを配置し、背景画をチョイスする。

何故この撮影方法にこだわるのか、それは僕の中でウォーハンマーを始めた時からずっと変わらない考えがあるからです。
「(僕が作る)ウォーハンマーのミニチュアはすなわち兵士である。だから戦場で輝いている時が一番格好良い
この理由があって、作品そのものが(僕の考える中で)最も格好良く見えるように、わざわざ擬似戦場を準備しているのです。

まぁ実際この作業は今までRoR始めた時(始める前も)からずっと続けてきたことなので、
ある意味、僕のミニチュア製作にとって最後の仕上げとも言える作業なのです。撮影を終えてやっと一段落という意味で(笑)。

そしてこうやって言うと大げさなんですが、僕にとってミニチュアだけではなく、写真そのものも作品なんですよね。
ミニチュアがキレイに撮れたとかどうかより、絵としての写真が格好良く撮れてるかどうかの方が気になるということもしばしばです(笑)。

思い返せば、5版スタートセットのバトルブックを初めて見た時の衝撃は計り知れないものがありました。
こんなジオラマみたいなゲームができるのか!
言葉では言い表せない(そう、まさしくミニチュアと作りこまれたバトルフィールドでしか表現しえない)臨場感と迫力を感じたのでした。

そして今でも脳裏に焼きついている写真があります。それが僕がウォーハンマーを始めて最も影響を受けたTさんが撮影された写真の中の1枚。
ケイオスナイトが城砦を背景に、出撃の時を待つ瞬間を撮影したものでした。空は暗く、背景の城から漂ってくる何とも言えない不気味な静寂さ。
ミニチュアの出来不出来を見るには適して無い写真だったかもしれませんが、その1枚の写真から伝わってくるウォーハンマーの世界観に、当時の僕は圧倒されてしまったのでした。

この雰囲気に一歩でも近づきたい、その思いで(当時はまだ緑のグラスマットとか売ってなかったので)厚紙にフロックを撒いた地面を作り、
金は無くとも紙粘土で城壁を作りました。紙粘土は当時学生で金が無かった僕にとっては万能材料でしたね(笑)。

地面があって、背景があって、ジオラマのようですが、ジオラマではない。
毎回、即興で作る戦場での撮影ですが、
「ストーリーが読み取れるほどの1枚」、それを目指して今後も邁進していきたいと思います。

ま、それを目指すには更なる背景画を描き、様々なテレインを作り続けていくことになるでしょう(笑)。
そうそう、40K用の背景画もそろそろ準備したいところです。