Tau vs Imperial Guard written by Snyafkin & Rantei



<大本営発表>


東部辺境宙域ブルトン星系第四惑星「ブルトンW」ヲ死守セシ栄光ナル我ガ軍ハ、
脆弱ナル異星人ノ宙域侵攻ニ対シ、皇帝陛下ヘノ忠誠心モ熱ク鉄壁ノ布陣ヲ以テ之ヲ迎撃ス。
敵、我ガ軍ノ鬼神ノ如キ反撃ニ怖気ヅキ潰走、
我ガ軍、愚カナル異星人ニ圧倒的優位ヲ示スべク敵残存兵力ノ掃討作戦ヲ開始セントス。


インペリアルガードの編成を見る
某月某日、惑星ムォミィ’ディ’マンディにおける最後の敵拠点の包囲を完了して早1週間、
再三にわたる降伏勧告にも一向に応じる気配の無い敵軍に対し、
偉大なる我らがアウン=ウォ’ペス’ピチィ’ヘチ導師は
武力行使という苦渋の決断をなされた。

この戦いにおいて、敵陣に多くの死傷者が出るであろう事は悲しむべきことではあるが、
これも‘大善大同’の理想の元に、全銀河に平和と安定をもたらす為には仕方があるまい。


(タウエアーカースト コー=ウォ’レヒティ’ヒ提督の日誌より抜粋)

タウアーミーの編成を見る


導師ペス
「薄汚い敗残兵の諸君。良いでおじゃるか?抵抗しても無駄でおじゃる。
 科学力も軍事力も我々の方が圧倒的に上でおじゃる。
 大人しく我が軍門に下り‘大善大同’の理想を実現すべく、タウ帝国に尽くすが良いでおじゃるよ。」


ヤマモト大佐
「黙れ!この鼻無し野郎が!よく聞け!貴様らがこの銀河で知らない事が2つある。
 1つは俺。もう1つは帝国国民の皇帝陛下ヘの忠誠心の熱さだ!



導師ペス
「ムキー〜〜!!なななななななんでおじゃるか!
 麿が下手に出ておるのを良いことに、このやんごとなき麿に対するその下劣な言葉遣いはっ!
 これコマンダー、早々にあの下等動物を討ち取って見せぃ!
全軍、進撃開始でおじゃる!」
ミッション:Seek and Destroy(敵を撃滅せよ!)

このミッションの目的は極めて単純である。
見敵必殺!即ちミッションの名が示す通り、発見した敵を片っ端から撃滅すれば良い。
ゲーム終了時に獲得ポイントの多い方が勝利者だ!
ただし、最終的なポイントは「自軍が倒した敵のポイント」と「自軍の残存兵力のポイント」を合わせたものとなる。
よって、敵を撃滅する事は勿論だが、自軍の被害を最小限に抑える事も考慮に入れなくてはならない。


初期配置完了!

ダイスロールの結果、タウが先攻に決定した。

1ターン目前半 タウの攻撃


コマンダー シャス=エル’オゥノ’ゼィ’オスウォ:
流水の如き機動で市街地への展開を完了した我が軍は、ブロードサイドによって敵主力戦車レマン=ラスに砲撃を開始。
同時に敵前面に展開するインファントリープラトゥーンに対してもマーカーライトでのロック後、ハンマーヘッドのレールガンで砲撃。

しかし射撃管制の不調からか、両方とも着弾地点がずれてしまった。
クライシスの射撃によりインファントリーを敗走させるも、我が軍にとって好調な滑り出しとは言い難い。



クライシスの射撃にパニックして逃走するインファントリー


導師ペス:
いいい今のレールガン攻撃は外れたのではない。
敢えて外したのでおじゃる。
そちらはあれが慈悲深い麿の与えた最終警告である事が理解できぬでおじゃるか?

1ターン目後半 インペリアルガードの攻撃


ヤマモト大佐:
「貧弱な出っ歯どもめが・・・やっと死ぬ覚悟が出来たか」

これまでこちらを遠巻きに取り囲むだけでろくな攻撃を仕掛けてこなかった敵異星人どもが動き出したとの報告を受け、
ヤマモトはニヤリと不適な笑みを浮かべた。
惑星各地に存在した帝國守備軍の基地はことごとく壊滅し、組織的な抵抗を続けているのはもはやこの「ニューイワクニ・ベース」のみとなっていた。


ヤマモト大佐:
「打って出るぞ。残る全兵力を持って敵を迎え撃つ!!」

どこか楽しげにそう言うと、吸っていた葉巻を広げた市街地図へと擦りつけた。



まずは先のタウによる先制攻撃で敗走していたインファントリースコードが再集結。

その他の部隊は潜伏地点を動かず、各自攻撃を開始した。
右翼のバンカーに配置されたインファントリー及び、中央後方の廃墟内に潜むアンチタンクスコードがミサイルランチャーでブロードサイドを射撃するも戦果は無し。
さらにブロードサイドを狙ってリマンラス・バトルタンクの主砲が放たれるが、
着弾点がずれてファイアウォリアー二匹を吹き飛ばすに留まった。
第一波は思った程の損害を与えられなかったものの、我が軍の火力を見せつけ、敵の同様を誘うには十分であったと言えるだろう。



導師ペス:
「ひぃっ!猿どもが撃ち返してきたでおじゃる!これ!コマンダー!コマンダー!
 あ、あれ?外れたでおじゃるか・・・・・どどどどどれほどのものかと思うたが、口ほどにも無いでおじゃるな。」

2ターン目前半 タウの攻撃


コマンダー シャス=エル’オゥノ’ゼィ’オスウォ:
人間という種族は思ったより勇敢なようで、敗走したかに見えたインファントリーが戦線に復帰した。
敵に態勢を立て直す隙を与えないよう、攻撃を続行。
ファイアウォリアーの正確無比な射撃によりさらに4名を戦闘不能状態にする。

なお、再度マーカーライトによるロックが完了したため、ハンマーヘッドのレールガンを件の部隊に撃ち込むも失敗。
どうやら、完全に射撃管制システムがイカれてしまったらしい。早急に回復させよ。
しかし、4名が倒された事にショックを受けたのか、敵部隊は再度退却を開始した。

また、ブロードサイドのレールガンがレマン=ラスに直撃。
装甲を貫通するには至らなかったが、あれでは中の兵士は反撃どころではないだろう。


建物の影にちらほらと小規模な部隊が隠れているようだが、戦力は我々が圧倒的に有利である。
かと言って、敵が大人しく降伏するとも思えぬが・・・



2ターンに渡り2+の射撃を外したハンマーヘッド・・・



導師ペス:
「コマンダー!見るでおじゃる。レールガンの
威嚇射撃に浮き足立った敵兵が逃げておるぞ。何と無様な姿でおじゃるか!
 それ、この勢いで前進を続けよ。隠れている猿どもを全て炙り出すのでおじゃる。」



ヤマモト大佐:
「馬鹿な奴らめ。その甘さが命取りよ。」

悠長にも
威嚇射撃を続ける敵の姿に、ヤマモトは勝利を確信し大きく葉巻を吸い込んだ。
2ターン目後半 インペリアルガードの攻撃

前線での戦闘が本格化し始めた頃、両軍の発砲音を合図に帝國軍の後方より多数の輸送ヘリが飛来する。
ニューイワクニ・ベースが誇る虎の子の強襲降下部隊が到着したのだ。


ヤマモト大佐:
「来たか・・・・!!」

ヤマモトは空を覆うプロペラの音に慌てふためく異星人達の姿を思い浮かべながら、搭乗するキメラの通信機を取り叫んだ。


ヤマモト大佐:
「全軍前進!!クソ異星人どもを死ぬ気でぶっ殺せぃ!!
 消毒開始!俺達の領土を我が物顔で這いずり回る汚物どもを消毒しろ!!!今すぐにだっ!!!」



輸送ヘリの内二機がそれぞれ搭載していたストームトルーパー諸共打ち落とされてしまうものの、
ラスカノン装備の指揮官型センチネル一台とヘビーフレイマー装備のセンチネルが二台、
メルタガン装備のリターナー1部隊が降下に成功、さらに物陰に隠れていた地上部隊が一気に前進を開始した。

結局、センチネル二台のヘビーフレイマーにより敵歩兵二部隊に大打撃を与える事に成功、内一部隊を壊走させる事に成功するも、
飛行戦車及び重武装二足歩行兵器に対して致命打を与えるには至らなかった。
そんな中、混乱したインファントリー1部隊が愚かにも持ち場を放棄し戦線を離脱してしまうのであった。



対空砲火によって降下失敗したストームトルーパー達・・

センチネルとリターナーがタウ陣地深くに降下成功!

ヘビーフレイマーで異星人どもを消毒じゃあ!

エセリアル合流のパスファインダーも消毒!

火炎放射にビビリあげたファイアウォリアーが盤外逃走!





導師ペス:
「ばばばば馬鹿な!何故猿どもが麿の目前にいきなり出現するのでおじゃるかっ!
 ひぃぃぃ〜〜〜いきなり火炎放射とは野蛮極まりないでおじゃる!だだだだだ誰か誰か誰か麿を助けてたも!!」

3ターン目前半 タウの攻撃


コマンダー シャス=エル’オゥノ’ゼィ’オスウォ:
人間どもめ、伏兵とはやってくれる。
ファイアウォリアー達が外の本隊司令部まで退却して行ったが、あの火炎放射では無理も無いだろう。
また、ハンマーヘッドガンシップも損傷はいたって軽微だが、クルーがシステムの回復に忙殺されて暫く射撃は無理だろう。
一先ず、我が軍の陣地に入り込んできた勇敢なる敵兵士諸君の排除を優先するように全軍に伝達。

ブロードサイドには引き続きリマンラスの攻撃を指示、しかし着弾はしたものの弾丸が装甲に弾かれてしまった。
続いて、我が直属部隊を含め、残る火力の大半を3機の歩行兵器に集中。
デビルフィッシュに搭載されているシーカーミサイル等を使用し、1機は完全破壊、1機は火炎放射器破壊、隊長機はクルー失神と当面の無力化に成功。
また、指揮系統から離れ独自の行動をとっていたステルスアーマー部隊が、対装甲兵器で武装しているリターナーの掃射に成功。

さらに、無線傍受に当たっていた後方より、敵司令官ウォ=ヤマモトが搭乗している指揮車両を特定したとの報告を受ける。
即座にクライシス部隊にミサイル攻撃を指示、装甲貫通により動力部を破壊し移動不能にすることに成功した。

多少予定外の事であったが、的確に命令を遂行してくれた我が兵士諸君のお陰で、敵増援戦力はほぼ無力化された。
敵指揮車両の足も止まった事であるし、引き続き予定通り掃討作戦を続行する。


リターナーやセンチネルの排除、無力化に成功!奥に見える戦車は残骸のテレインです。



導師ペス:
「見事なりコマンダーっ!!増援部隊の降下には多少驚い・・・全て麿の
想定の範囲内でおじゃるな。
 それ、猿どもよ!矢でも鉄砲でも持ってくるが良いでおじゃる。宇宙一の科学力を誇る我が軍が全て粉砕してくれようぞ。」


ヤマモトの乗ったキメラを何度かの衝撃が襲い、キャタピラの音が停止する。
敵二足歩行兵器の放ったミサイルは殆どが装甲に弾かれ致命打とはならなかったものの、
唯一車体正面右側へ受けた一発が装甲を突き破り、操縦士席を吹き飛ばした。

  センチネル大破一、同中破一、対装甲突撃降下歩兵小隊玉砕・・・・

鉄の棺桶と化したキメラから命辛々這い出した大佐の元に、到着したばかりの奇襲部隊が次々と撃破されたとの報告が届く。


ヤマモト大佐:
「えぇい、怯むな!!隠れて生き恥をさらすより戦って死ねぃ!!」

大佐の怒号は、リマンラスの装甲が着弾を弾く音に虚しくかき消された。


3ターン目後半 インペリアルガードの攻撃

先行して降下した部隊の活躍により、敵左翼部隊に僅かな綻びが生じる。
降下部隊の指揮をとるタナカ中尉がその好機を見逃すはずも無かった。


タナカ中尉:
「あそこだ、俺をあそこに降ろせ!!」

身を乗り出し指差しながらコックピットに向かって叫ぶ中尉。
機体は一息置いてから大きく傾くと、両軍の火線が激しく交錯するそのポイントへと向かっていった。
妻と子の写真が入ったペンダントを握り締めるタナカの手に、じんわりと汗が滲む。

卑劣な異星人どもの無差別攻撃により失われたその笑顔を思い浮かべると、死への恐怖など一瞬で吹き飛んだ。


タナカ中尉:
「降下準備!!異星人どものドダマに二つ目のケツの穴を開けて、中に詰まったクソをぶちまけてやれ!!」



タナカ中尉指揮化のコマンドスコードとストームトルーパー1部隊は左翼に、
センチネル1機は依然中央ビル内に陣取る敵エセリアルとその護衛部隊の目前へと降下した。
さらに左翼の物陰に隠れていたキメラが前進、搭乗していたアーマードフィスト小隊を展開する。

この疾風の如き速攻により、敵隠密部隊は全滅、敵指揮官小隊の2機を討ち取った。
敵エセリアル合流部隊の前に降下したセンチネルも多くの戦果を上げるが、敵は一向に引く気配を見せない。



ペス護衛部隊にさらに追い討ちの火炎放射!

タナカ部隊のプラズマガン連射によりステルスが壊滅!

ラスガンパワーはバトルスーツをも倒す!




導師ペス:
「こっこのビヂグソがぁぁぁぁ〜〜〜!!!カエルの小便よりゲスな火炎放射を二度もこの俺にっ!!!」
(マズイでおじゃるな・・・こうも被害が出ては、敗北はしないまでも猿どもを完全除去するのは難しいでおじゃる・・・
 しかも、そろそろこの場所から退去せねば、次は本当に丸焼きにされるかも知れないでおじゃる。どどどどどうすればよいか・・・
4ターン目前半 タウの攻撃


コマンダー シャス=エル’オゥノ’ゼィ’オスウォ:
先程の敵軍の攻撃は、まさに悪夢の一言だった。
敵軍のさらなる降下を警戒していなかったわけではないが、こちらの計算を遥かに上回る数の攻撃が命中し、
不死身のステルス小隊ばかりか、長年我が直属の副官として共に銀河を駆けてきた兄弟達までもが倒れてしまった。
ペス導師の部隊も深刻な被害を被り、導師自身負傷なされたとの情報も入っている。ん・・?あれは一体・・・

その時コマンダーの目に入ってきたのは、最後の一人となったパスファインダーと共に
廃墟の近くに待機させておいたデビルフィッシュに搭乗しようとする導師ペスの姿であった。


コマンダー:
「導師!何をなされておられるのですか!まさか、戦局の不利を見て逃げ・・・」


導師ペス:
「コマンダーっっ!その方は麿が知る中で最も強く誇り高いファイアーカーストでおじゃるっっ!!」


コマンダー:
「は・・・??はっっ!恐悦至極であります!」


導師ペス:
「その方も分かっておる通り、信じられない事でおじゃるが戦局は我が方に若干不利。
 そこで、以後このデビルフィッシュを緊急の移動司令部とするでおじゃる。その方らの更なる戦いぶりに期待するでおじゃるよ。」


コマンダー:
「導師・・・それはつまり、導師一人だけ逃げ・・」


導師ペス:
コマンダーっ!新たな命令を与えるでおじゃるっ!あそこに展開しておる、敵の機動歩兵・・・装備している対戦車兵器が、
 このデビルフィッシュにとって脅威となるのは火を見るより明らかでおじゃるな。」


コマンダー:
「仰るとおりでございます。しかし、あの部隊を完全排除する火力が付近には・・・・ま、まさか・・・」


導師ペス:
「その方はこれよりあの部隊に単独で近接戦闘を仕掛け、見事討ち取ってみせよ。
 
今の麿を、引いては我が軍を救う事が出来るのは、その方しかおらぬ。
 我らの
崇高な理想を実現するためにも、その方の力を貸して欲しいでおじゃるっ!
 この戦闘が終わり猿どもを全て駆逐した暁には、その方をシャス=ウォに任命しよう。」


コマンダー:
「り、了解致しましたっっ!この私風情に勿体無きお言葉っ!!シャス=ウォの地位など関係ありません。
 一人のファイアカーストとして、そして散っていった兄弟達のためにも、この崇高なる任務を見事完遂してごらんにいれましょうぞっ!!」


叫び終わるやいなや、コマンダーはジェットパックから火を噴きながら機動歩兵に突撃していった。
その深紅の機体には、部隊の仲間達とタ’リッセラの義兄弟の契りを交わした証である、ボンディングナイフのマークが刻まれている。



シャス=ウィ’セディパ’ラ’グァラ:
コマンダーが直接戦闘に向かわれたため、以後の戦闘記録はペス導師護衛部隊長の小官がつけさせて頂く。
ブロードサイドは引き続きレマン=ラスに砲撃を続行。ついに主砲であるバトルキャノンを破壊する事に成功した。
また、導師を狙って火炎放射をしてきた不届きな敵歩行兵器を、集中射撃で破壊に成功。

コマンダーは敵機動歩兵に突撃、タウとは思えぬ鬼神の如き戦いぶりで2人を討ち取られるも、敗走させるには至らず。


主砲は破壊したが、まだレマン=ラスは生きている

ぬおおおおおおおおおおおっっ!!!




導師ペス:
(コマンダーの戦闘力を低く見てはおらぬが、まぁやはり全滅させるのは無理でおじゃるな。麿が退避する間、機動歩兵の足止めが出来ればそれでよし。
 麿さえ残っておれば、幾らでも軍の再編は可能でおじゃる。覚えておれよ猿どもめ・・・ヒヒヒヒ)
4ターン目後半 インペリアルガードの攻撃


ヤスダ軍曹:
「突撃ー!!」
機械化機動歩兵小隊を指揮するヤスダ軍曹は部下への号令を発するよりも早く、真っ先に走り出していた。

「皇帝陛下万歳!!」

「帝國万歳!!」

部下達は思い思いに国家と皇帝陛下への忠誠を口にしながらヤスダの後に続く。
目標は既にストームトルーパーと交戦中の敵司令官と思われる赤い二足歩行兵器ただ一機。
一見すると多勢に無勢、圧倒的に有利なように見えるこの突撃でさえ、彼らにとっては命懸けの行為であった。


「皇軍万歳!!」

軍曹は力の限り声を張り上げ、目前の敵へとチェーンソードを振り下ろした。


既に戦局は側軍に傾き始めている。
左翼ではストームトルーパーに捨て身の近接戦を仕掛けてきた敵司令官に対し、アーマードフィスト及びセンチネルが加勢に加わりこれを撃破。
さらにこれまでさしたる戦果を上げるに至っていなかった右翼方面においても本格的な攻撃が開始され、
アンチタンクスコードと指揮車両型キメラが敵ファイアウォリアーに十分な損害を与えるに至った。



ストームトルーパーを無力化するという任務を見事に達成し、壮絶な闘死を迎えたコマンダー


シャス=ウィ’セディパ’ラ’グァラ:
「導師!オゥノ’ゼィ’オスウォ閣下が戦死なされたとの報告が入りましたっ!
 脆弱な一般兵には意も介さず、最期の瞬間まで敵機動歩兵を攻撃なされていたとの事です・・・」


導師ペス:
「うむ・・・やはり駄目だったでおじゃるか。だが、敵機動歩兵の火力は完全に失われたでおじゃるな。
 後はミサイルに気をつけておけば安全でおじゃる。
 これ、操縦士。何時でも本機を戦線から離脱させる事が出来るように用意しておくでおじゃるよ。」


言い終わるや否や、導師ペスはマイクを取り全軍に対して演説を始めた。


導師ペス:
「我らが勇敢なタウ帝国ファイアカーストの諸君!
 諸君らの愛してくれた偉大なるシャス=
ウォ’オゥノ’ゼィ’オスウォは先ほど名誉の戦死を遂げたでおじゃるっ!
 

 何故でおじゃるかっ!!

 
 彼は麿のデビルフィッシュを守るために果敢にも敵に特攻し、圧倒的な数の敵を前に一歩も引かず玉砕したのでおじゃる。
 まさに大善大同を体現した偉大なる行為なりっ!諸君ら同様、麿の心も張り裂けそうでおじゃる。
 しかし諸君っ!今は悲しみに暮れている時ではないでおじゃる!
 

 まだこの麿は健在っ!
この麿が生きておる限り、タウ帝国に敗北は無いでおじゃる!
 
 タウ人よ!立つのでおじゃる!悲しみを怒りに変えて、
立てよタウ人よ!
 我々こそが、この宇宙に秩序と平和をもたらす事の出来る選ばれし種族である事を忘れてはならんでおじゃる。

 
大善大同! 大善大同! 大善大同! 大善大同! 大善大同!

導師の演説に感動したファイアカースト達は、感涙に咽び泣き、タウ陣地に大善大同コールが巻き起こったのであった・・・
5ターン目前半 タウの攻撃


シャス=ウィ’セディパ’ラ’グァラ:
「こ、これは!導師!これをご覧ください。コマンダー機からの救難信号を受信いたしました!
 どうやら無事脱出されたようですね。直ぐに救援を!」



導師ペス:
・・・・レールガンを発射するでおじゃる。


シャス=ウィ’セディパ’ラ’グァラ:
「は?し、しかし・・・」


導師ペス:
「急いでたも!敵が救難信号をいぶかしんで、コマンダー機の残骸周辺の捜索を始めたでおじゃる。
 敵が密集している今が好機!ハンマーヘッドのレールガンでまとめて黄泉路へ送ってやるのじゃ!
 敵はあの猿どもぞ。仮にコマンダーが捕虜にされても直ぐに処刑されるでおじゃる。
 かといって、おめおめと帰還し敗軍の将として生き恥を晒す事はきっと彼奴も望んではおらぬ。
 
これは麿の温情よ!
 分かったらさっさと発射命令を出すでおじゃるっ!」


シャス=ウィ’セディパ’ラ’グァラ:
「りっ了解いたしました。ハンマーヘッド、敵歩兵部隊にレールガンでの砲撃および、スマートミサイルの射撃を開始せよ。」



シャス=ウィ’セディパ’ラ’グァラ:

この攻撃によってコマンダー機残骸周辺は火の海と化し、多大な犠牲を出した敵歩兵部隊は敗走を始めた。
さらに本機(デビルフィッシュ)の射撃によって一人残っていた敵機動歩兵を完全排除。
また、既に足が止まっていた敵軍指揮車両に対し、バトルスーツが再度ミサイル攻撃を開始。完全破壊する事に成功した。




導師ペス:
「ほほほほ!見たでおじゃるか!ボス猿の戦車が木っ端微塵でおじゃるよ!
 それ、バトルスーツ隊は前へ出よ。ボス猿の首級を挙げた者はシャス=ヴレに昇進させてやるでおじゃる!」
5ターン目後半 インペリアルガードの攻撃


  貴様ト俺トハ同期ノ桜
             同ジ兵学校ノ庭ニ咲ク

  咲イタ華ナラ散ルノガ定メ
             見事散リマショ国ノ為

                −−帝國軍軍歌『同期ノ桜』より一部抜粋−−



副官を失い浮き足立った敵異星人は、この時最大のミスを犯した。
戦闘開始当初から敵左翼でチョロチョロと出入りしながら姑息な攻撃を繰り返していた二足歩行メカが、
何を思ったかオープンな場所へと飛び出してきたのだ。

精鋭なる我らがアンチタンクスコードがこの隙を逃すはずは無かった。
乾坤一擲、必殺の気合でミサイルを叩き込むと、見事一瞬にしてそれらを壊滅させたのだ!!
その他には目立った戦果を上げるには至らなかったものの、もはや我らの勝利は疑うべくも無かろう。


ヤマモト大佐:
「ふむ、どうやら我が軍は順調に兵を進めているようだな。もはや私が出るまでも無い。」

あくまで尊大な態度は崩さず、余裕ぶった顔で葉巻をふかすヤマモトであったが、
万が一にも敵の攻撃を受けぬよう、這い蹲り小さく身を屈めて必死にキメラの後ろに隠れる事だけは忘れなかった。



4+ヒットのミサイル3発が全弾直撃し、吹き飛ぶクライシス

高性能AI「・・・・・・」 戦局には何の関係も無い地味な戦い




導師ペス:
「ぜぜぜ全滅!?クライシス一個小隊がこの短時間で全滅とはどういうことでおじゃるかっ!」



シャス=ウィ’セディパ’ラ’グァラ:
「はっ!またしても敵の確率論を無視した攻撃にしてやられました!
 現在の残存戦力はファイアウォリアー1部隊、ブロードサイド一機、ハンマーヘッド一機、そして本機になります。



導師ペス:
「うつけ者どもが!物陰から出て行くなどと、タウの誇りを忘れたでおじゃるかっ!
 よしんば攻撃を受けたとしても、対戦車ミサイルの直撃ぐらい何故気合で防げなかったのでおじゃるかっ!!」



数瞬の沈黙の後、導師ペスは恐らくは彼の人生の中で最も屈辱的な言葉を口にせねばならなかった・・・



導師ペス:
「ひ・・・」



シャス=ウィ’セディパ’ラ’グァラ:
「ひ?」


導師ペス:
「ひ、退けぇぇぇ〜〜〜〜い!!!退けえええええええええええ〜〜〜〜〜ぃい!!!!もはやこれまででおじゃるっ!」
6ターン目前半 タウの攻撃

デビルフィッシュの中で一頻り騒いだペス導師は落ち着きを取り戻し、再びマイクを手に取った。


導師ペス:
「よいか皆の者!我が軍の勝利は目前!これより麿は勝利をより確実にするために一時本隊に戻り、増援部隊をつれてくるでおじゃる!
 その方らは麿の帰還を信じ、持ち場を死守せよ!」



シャス=ウィ’セディパ’ラ’グァラ:
我が軍はペス導師の一時後退を援護するべく、敵軍に攻撃を再開。
特に目覚しい戦火は無かったが、敵軍の追撃阻止には成功した。

6ターン目後半 インペリアルガードの攻撃


キメラが一台、撤退していくデビルフィッシュの側面へと回り込み攻撃を行ったが、
対車両兵器を搭載していなかった為、撃墜させるには至らなかった。



僅かに残った塹壕内のファイアウォリアーの殲滅が完了した時、既に敵飛行車両は遥か遠方の空へと消えていた。



ヤマモト大佐:
「がはははは!みたか、モヤシ星人どもが!このオレが居る限り、この星は貴様等の好きにはさせんわぁ!」

戦いが終わり静寂を取り戻した街で、夕日をバックに壊れたキメラの上で仁王立ちして叫ぶヤマモトの姿に、生き残った帝国兵士達が歓声を上げた。

戦闘終了!



獲得ポイント

タウ:1248P
インペリアルガード:1722P


インペリアルガードの勝利!!!


<大本営発表>

我等ガ帝國軍ブルトンW防衛部隊ハ
本日早朝來敵野営陣地ニ大挙強襲シ甚大ナル被害ヲ與ヘタリ

現在マデニ判明セル戰果下ノ如シ


飛行艦
マンタ級飛行戰艦 轟沈    弐隻
大破    参隻
オルカ級強襲揚陸艦 轟沈    六隻
大破   壱拾隻

破壊又ハ鹵獲セル飛行兵器車輛
ハンマーヘッド級飛行戦車     五拾参輛
デビルフィッシュ級飛行装甲車     九拾七輛

装甲強化歩兵
クライシス   壱百四拾九機
ブロードサイド     七拾壱機
ステルス     六拾六機

人員殺傷 約壱萬壱千二百名

以上確実
他ニ種別不明ナル飛行艦轟沈壱隻、
飛行兵器車輛破壊壱拾伍輛アリ
コノ作戦ニオケル我ガ方ノ損害ハ軽微ナリ

某月某日、敵軍残存部隊の思わぬ抵抗に遭い、
ペス’ピチ’へチィ導師が直々に率いられた掃討部隊は大きな損害を受けてしまった。
我が戦友であったシャス=ウォ’オゥノ’ゼィ’オスウォ’を始めとした
多くの有能な将兵が命を落とした事に驚きを隠せない。
だが、我らが偉大なるペス導師が生還された事は喜ぶべき事である。

帰還された導師は、作戦会議の席において
もはや件の残存部隊に対して話し合いの余地なしと主張。
惑星制圧軍の総力を以てこれを撃滅する事が決定された。

6時間後、衛星軌道上に展開するヒーロー級巡洋艦3隻の
マスドライバーによるミサイル攻撃を開始。
12時間の攻撃の後、ハンターカドレ23個師団による制圧作戦を敢行。

基地中心部の地下に作られた敵軍司令部を発見した部隊から
自決した大勢の兵士の死体を発見したとの報告を受け、
ここに惑星ムォミィ’ディ’マンディの完全制圧が完了した。

なお、敵軍司令官であったヤマモトの死体は発見されなかった。
ミサイル攻撃で木っ端微塵になったのか・・・それとも・・・


(タウエアーカースト コー=ウォ’レヒティ’ヒ提督の日誌より抜粋)