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さて、我がRoR初のペイント講座はそのまんまGWの記事をパクったペインティングマスタークラス?(<この?がポイント)だ!
この記事は初心の友にとってはきっと知らなかったテクニックなんかもあると思うし、ベテランの君にとっても参考程度にはなると思うんだ。
今回は記念すべき第一回目だからRoRに相応しいケイオスチャンピオンを例に行ってみようか!
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このミニチュアは「Archaon Lord of Chaos Undivided」というミニチュアでDaveAndrewsがデザインしたミニチュアだ。
格好いいバーディングを装備した伝説のケイオススティードW'SORAYCHの迫力あるポーズ、
ARCHAON自身も分厚くたなびくマントにデーモンソードを装備し、ロードたる風格を漂わせている!
もちろんフルメタルのミニチュアで重量感もたっぷりだ。
だが、この小ささには時の流れを感じずにはいられないかもしれない..。
ペイントしたのはもちろん僕ことRmanだ。 |
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さて、ペイントを始める前にメタルを真鍮ブラシで磨いたか?バリは取ったか?パーティングラインを綺麗にしたか?
もちろんした。これらの作業はサボるのは簡単だ。でもペイントの段階になってきっと苦労となって返ってくる。
手を抜かずしっかりやろう。
サフは黒を吹く。
GW製のケイオスブラックスプレーはプライマーも兼ねているのでかなり便利だ。
黒下地で始めるのは、仕上がりが暗めになってしまうという弱点がある。
が、それを逆手にとって考えてみよう。明るい色よりも暗いダークな感じの方が
ケイオスなんかには合っているという考え方もできるぞ。 |
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馬 |
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まず馬から塗った。馬を塗るのは嫌いだからね。
最初に片づけておくと後でプレッシャーにならないで済むって寸法さ。
塗る段階で気付いたけど、実はこの馬、モールドが甘い。
ドライブラシで陰影を付けるのは非常に困難なように感じたので、重ね塗りをしている。
まずLEPROUS BROWN、SCORCHED BROWN、BRONZED
FLESHを
ミックスさせたモノをベースカラーとしている。
今回はあくまでもケイオススティードなので白馬といっても清廉さがでてしまってはいけない。
白の下地は普通なら水色や灰色が順当な所だが、あえてベースカラーをこうしたわけだ。 |
ベースカラーを塗り終わったら、先にシェイドだ。シェイドに使ったカラーはRED
GORE と少量のSNAKEBITE LEATHERをミックスさせたもの。
影にしたい部分に流し込むように描く(流してはダメだ)。
そして、重ね塗りだ。基本的にはベースカラーとBLEACHED
BONEを混ぜながらハイライト部分に上げていった。
最終的にはそこにSKULL WHITEがハイライトになるようにする。
全体の塗りが終わったら、暗い部分にチョンとSKULL
WHITEでハイライトを入れる。
これをする事で、毛並みの整ったツヤのある毛を表現したつもりだ。 |
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尻尾や、足の毛先などもドライブラシをするにはモールドが甘すぎる。
なんてこったDave! 君の作った傑作ミニチュアも、ペイントする立場から言うと塗りにくいだけだ!!
などと言ってもしょうがない。
毛も体と同じ要領で重ね塗りをしていく。ただし筆は極細のものが必要だった。
もちろん、シタデルのFine
Detail Brushは素晴らしい筆だが、ちょっと役不足と言えるかもしれない。
僕はハイライト部分などには模型店で買える一番細い筆を使った。 |
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バーディング |
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バーディングはこのミニチュアの格好良さを引き立てている特徴の1つだと思う。
だからこそ、気合いをいれて塗ってやった。
まず下のダイヤモンド状のこの飾り。漢らしく全部宝石塗りだ。
な〜に、びびることはない。コツをつかみ、忍耐力さえ鍛えれば誰にでも出来ることなんだ。
まずベースカラーにSCAB RED、RED GORE、少量のCHAOS
BLACKを混ぜたモノを使う。
それからは全て同じ方向に重ね塗りをしていった。
使った色はBLOOD RED>BLAZING ORANGE>GOLDEN
YELLOW>SKULL WHITE
を混ぜながら上げていく。最後の白はホントにチョビっとだ。
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そして、光があたっている部分にはSKULL WHITEにSCAB
REDを少々加えたものでハイライトを入れる。
ちょうどベースカラーの一番暗い部分の上くらいがいい。
ここで質感を追求したいなら、上からVARNISHを塗ってツヤを出してみよう。もちろんコレにもやってある。 |
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布の部分、つまり黒の部分はサフの黒を活かす。
CHAOS BLACKにFORTRESS GREYを少量ずつ混ぜ、なめらかなグラデーションをかける。
あくまで黒を目立たせたかったので、ハイライトは抑えめに混合率は黒7:灰色3くらいだ。
布を縁取る飾りは金色でシンプルにペイントした。
SHINING GOLDを塗ったら、それにMITHRIL SILVERを混ぜながらハイライトを入れていく。
赤と銀色は塗り分けがくっきり分かるので、ハイライトはMITHRIL
SILVER一色だ。
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本体の鎧 |
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このアーケイオン率いるケイオスウォーリアー達のアーマーは黒、ということもあって、
こいつもそれに合わせた色とした。
CHAOS BLACKをベースに、FORTRESS
GREYを混ぜて上げていく。
あくまで黒い鎧だから、黒部分が多く残るように気を付けた。
ハイライトはFORTRESS GREY。
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腰の部分にある鎖状のアーマーは、BOLTGUN METALで塗ったのちに、
MITHRIL SILVERでハイライト。
そして、BLACK INKとBLUE
INKを混ぜたものでシェイディング。
最後にMITHRIL SILVERを軽くドライブラシしてある。
この腰にも馬のバーディングと同じ飾りがあるが塗り方、要領は同じだ。
ただ小さいので、なかなか大変だった。 |
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肩アーマーは何色にするかかなり迷ったが、派手なバーディングの馬に対し、
本体の色が控え目に感じたので、思い切って赤にした。
ここのベースカラーはSCAB RED。それにBLOOD
REDを混ぜながら端の方を明るくしていった。
ハイライトはBLOOD RED とBLAZING ORENGEの混色。
そして凸部分に黒を塗り、MITHRIL SILVERをチョンっと乗せた。 |
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ヘッド |
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もちろんこのヘッドは接着する前にペイントしている。
苦悶の表情を浮かべる角は前述した黒いアーマーと塗り方は一緒だ。
骨の色はBESTIAL BROWNとSNAKEBITE
LEATHERを混ぜたものでベースコート。
そこにLEPROUS BROWN>BRONZED
FLEASH>BLEACHED
BONEを混ぜながら
ハイライトを入れていった。
金色の部分はSHINING GOLDを塗り、BROWN
INKを流す。
乾いたらSHINING GOLDをさらに塗り、徐々にMITHRIL
SILVERを混ぜながら
ハイライトを入れていった。
凸部分に黒を塗り、MITHRIL SILVERを塗るのも一緒だ。
シタデルの金色でもここまでしてやれば、オモチャっぽくない重厚感のある金色になる。 |
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ソード |
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さて、最後の難関はソードだ。この伝説の剣Slayer
of Kingは、その剣自身が意志をもっているかのように、顔を持つ。
この微妙な叫び顔がたまらないね。
それはそうと、ペイントの方は、まず剣の柄を含め顔の部分はベースコートにRED
GOREを使った。
それにBLOOD REDを混ぜながら上げていき、
表情をより際だたせる為にハイライトにはBLOOD
REDにGOLDEN YELLOWを混ぜたものを使った。
爪の部分は今まで通りの骨の塗り方と一緒であるが、黒の部分を残す事が重要である。
刃の部分が一番難しい所だったと言える。FORTRESS
GREYにSPACEWOLVES GREY、それにほんの若干の黒を混ぜ、
ベースコートをする。ここからはひたすらにグラデーションの境目がわからないレベルでSPACEWOLVES
GREYとSKULLWHITEを
混ぜながら剣先を明るくしていく。最後にハイライトでSKULLWHITEを入れる。
刃周りの鋭い部分もこの要領で外に向かってグラデーションをかけていく。非常にむずかしかった。 |
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仕上げのベースデコレート |
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この最後の仕上げをやるかやらないか、で ミニチュアの完成度は
随分と変わってくる。
今までやってなかった人はぜひ技法を覚えて挑戦してもらいたい。
なに、技法といっても難しいことではない。
まずベースに木工用ボンドを塗る。そしてサンドを付ける。
乾いたらそれをSCORCHED BROWNで塗りつぶす。
次ぎにLEPROUS BROWNでドライブラシ、BRONZED
FLESHでドライブラシをし、
ハイライトにBLEACHED BONEをドライブラシする。
ペイントが乾いたら木工用ボンドでステティックグラス(草)を接着する。
簡単だろう? |
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最後に
こうして完成したミニチュアがこれだ。>ケイオスロードアーカロン卿
じっさい、今回紹介した以外の部分ではまだ紹介していない多くの色を使ってペイントはされている。
が、1つの色をとってしても、ほんとうに様々な部分で応用が出来るということがわかってもらえたと思う。
色を見て、実際使ってみて欲しい。そして、失敗を恐れず様々な色を試していけば、自然とその中から君だけの
新しい作風が生まれてくると思う。
とりあえず第一回目の今回は、骨や宝石の塗り方など基礎的なテクニックの紹介が主になったが、
基礎が出来ていれば、オリジナルの配色で塗ってもこれだけキャラが立つ、ということだ。
見本と同じ配色もいいが、たまにはオリジナル配色で塗ってみるのも勉強になっていいと思うぞ。
Let's TRY !! |