餓えしものサイゴール by MTM
MTMさんのコメント
私もサイゴールの製品化を待ち望んでいたひとりです。
製品化されて即購入、購入後、仮組み・・・・大きすぎる、予想はしていましたが、どう見ても大きすぎる。ついでに骸骨の数も多すぎる。
(あの数の多い髑髏を塗り込んでいるAMONさんには脱帽です。すごいです。)
メタルのミノタウルスたちと並べてみたのですが、違和感がありすぎる。
彼らと並べたときに違和感か無いぐらいの大きさにしようということで、即コンバーチョンに挑戦。
まずは、背水の陣をとり、仮組みした正規モデルをノコギリでバラバラによりカッコ悪く、獣っぽく、細身の長身(ゴールゴンとの差別化)を意識し、
下絵、ラフ図など書いてもその通りに作れないのでパテをコネコネしながら、思いつくままに制作、数日後・・・このようなサイゴールに仕上がりました。
参考資料が正規モデルのパッケージぐらいしかなく、カッコ良い方向にすこし引っ張られたかなと感じています。
制作時にストームオブマジックを購入していればもっと違ったアプローチができたかなと思っております。
最終的にヒズメ、手先、牙以外のパーツは使用してなく、背水の陣とはいえ勢いでバラバラにしたことをかなり後悔しています。

Rmanのコメント
サイゴール&ゴールゴンが待望のモデル化されたものの、中には違和感を感じた人も多いのかもしれません。
ゴールゴンはかなりの勢いある雰囲気が設定ともよくマッチしているように感じましたが、
サイゴールは元のイラストに比べるとかなりマッチョに格好良くなり過ぎていて驚いた方も多そうです(僕もその一人です笑)。
そういう人にとってはこのMTMさんのサイゴールがひとつの理想の形として映るのではないでしょうか。
元のキットの原型がわからなくなるほどかなり大胆に改造されているので、
僕がこの作品をGWJのグランドペイントコンテスト・レポートの中で初めて見た時には完全なスクラッチ作品かと思ってしまいました。
そしてこうして詳細に作品を拝見させていただいても、どこがキットでどこがパテで造形されたところなのか、
その境目が全くわからないあたり、MTMさんの技術力の高さを感じずにはいられません。

そして熱いのが「格好良くするため」ではなく「格好悪くするため」に改造されたということです。
MTMさんの中で確固たる「理想のサイゴール像」があったからこその製作姿勢であり、仕上がったサイゴールの雰囲気は純正モデルとはかなり違った、
あえて言うならば旧版ビーストマンにも違和感無く馴染みそうで、
どことなく(僕の理想である)FB5版時代のミニチュアがもつ愛嬌さえも感じさせてくれる雰囲気が素晴らしいですね〜。

5版の頃にこのモデルが元々存在していて、8版の現行版になって今のビッグになったヤツが登場したんだよね、
とか言われたら「あ、そうなんですか!」と言って信じてしまう人が出てきそうなハイクオリティーな作品だと思います。
そしてお決まりの「旧版はやっぱ愛嬌あって、僕は旧版の方が好きですね」なんて声も聞こえてきそうです(笑)。

僕も旧版メタルのミノタウロスでアーミーを組もうと思って大量にストックしている身ですので、
むしろこのサイゴールが市販品として選択できたらいいのになぁ〜と思わずにはいられません(笑)。

また、ペイントも全体に渡ってとても丁寧に施されていることで、コンバージョンモデルにありがちな「粗さ」を全く感じさせない要因になっているのでしょう。

肌色系でまとめられたのもサイゴールらしくて良い雰囲気ですね〜。
グランドペイントコンテスト・アイコノクラズム代表作品として貫禄の出来栄えです!