“新月狼”アウズ by 湊
湊さんのコメン
ウルフロードの“新月狼”アウズです。
40kが今年で25周年を迎え、尚且つ今月(2012年3月)は自分が密かにコレクションしているスペースウルフに新戦力が加わるという記念するべき日。その記念に相応しいミニチュアを作らねば!という衝動に突き動かされて制作しました。
素体としたのはウルフガード・ターミネイターです。熊の毛皮をあしらったマントを見た時から、これをウルフロードの素体にしよう!と決めていました。ウルフ型のヘルメットはスペースウルフパックにあったパーツをチョイスし、背中のバナーはスペースマリーン・コマンダーのパーツを流用しています。バナーの紋章は新月を表しています。
ウォーギアの選択で、サンダーハンマーは最初から決めていましたが、もう一つはストームシールドにするかラスのベルトを装備させてストームボルタ―にするか非常に悩みました。最終的に格好良さを優先してストームシールドを選択したのですが、内心ではストームボルターの方がよかったのではないかと思っていました。その事をホビーセンターのスタッフさんに告げると、スタッフさんに飾られていたク・タン・シャードを出してきてもらい、完成したばかりの“新月狼”アウズと一騎打ちさせて頂き、ストームシールドの重要性を痛感させてもらいました。その一騎打ちでアウズは見事にク・タン・シャードを屠ることに成功したので、40kで遊ぶ時はそれに相応しい叙事詩を与えてやろうと考えています。
自分はオリジナルキャラクターをゲームで使うのが大好きなので、ウルフロードもオリジナルキャラクターを作る予定だったのですが、既に〈大いなる二重環〉に記されたウルフロードは12人全員決まっており、コデックスの設定を読むと空席が生じぬ限り新たなウルフロードは誕生しないらしく、だからといってその12人のうち誰かを退場させる事も憚られた為、コデックスを矯めつ眇めつしながら以下のような設定を考えつきました。

“新月狼”アウズ。
彼はかつては“月華の狼”アウズとして群狼団を率いていた狼団長である。勇猛果敢であり機知に富んでいた彼は配下の戦士達から慕われ、彼もまた自分を慕う戦士達を戦友として慕っていた。
彼の二つ名である“月華の狼”という名は奇襲戦の得意な彼を評して〈大狼〉ローガン・グリムナー直々に与えられた名誉ある二つ名であり、アウズもその名誉に恥じることなきよう自分達の群狼団を彩る叙事詩をさらに増やすべく、彼と彼の配下の戦士達は率先して何度も〈星々の海〉へ漕ぎ出し、その度に彼らの結束力を強めていった。
だがその結束力も、無慈悲なる暴力の前では無力であった。ゼノの脅威に晒されている惑星シャドラクへ向け航行する彼らの乗る巡洋艦内に、突如夥しい数のゼノが進入。その襲撃は彼らが休息している時であったため完全に寝首を掻かれた形となったが、それでも各々が一騎当千の猛者である“月華の狼アウズの群狼団”達は、臆することなく着の身着のままの状態で臨戦態勢を取りゼノを迎え撃った。
しかし、如何に彼らが一騎当千の猛者であろうとも圧倒的な戦力差には勝てず、また一人また一人と戦友を失っていった。アウズは戦友の敵を討つべく巡洋艦を自爆させ、この嫌悪すべきゼノを道連れに名誉の戦死を遂げようと考える。だがアウズは彼らの船の異変に気付いた他の群狼団によって残された戦友達と共に救出され、彼のその願いが叶う事は無かった。
この群狼団により艦内にいたゼノは一掃され、それと同時に惑星シャドラクへと降下した群狼達と合流を果たした帝国防衛軍の勇士らによってゼノ共に手痛い一撃を与える結果となったが、それはまた別の叙事詩で語られるであろう。
救出されたアウズを〈牙城〉の猛将達は責めることなく温かく出迎えた。その温かさが、さらにアウズの心を深く抉る。彼は無言のまま〈大いなる二重環〉へと歩いて行き、その拳で自らの紋章が刻まれた石版を叩き壊してしまった。驚愕する他の狼団長らに向かい、大声で宣誓する。今この時を以て“月華の狼アウズの群狼団”は消滅したと、そして二つ名を与えてくれた〈大狼〉ローガン・グリムナーの名誉を著しく傷つけた自分は“第十三群狼団”へ配属されることを希望するという事を。“第十三群狼団”の名を聞き、ざわめきはさらに大きくなる。だがそれを〈大狼〉ローガン・グリムナーは静かに制し、厳格な口調でアウズの望みを認めぬと言い放った。意見しようとするアウズの瞳を見ながら、ローガン・グリムナーは指を指す。彼の指先の向こうには、アウズの心許せる戦友達がいた。
ローガン・グリムナーは諭すようにアウズに語る。自分の身勝手なエゴを自分の配下達にまで押しつけるのかと。それを聞き、アウズはその場に倒れ伏し嗚咽した。
この一件は〈大狼〉ローガン・グリムナーの名において納めることとなり、アウズと彼の戦友達の身柄は〈大狼〉が預かる事となった。
“月華の狼アウズの群狼団”は壊滅した。“月華の狼”アウズの狼団長としての地位も失った。しかしアウズの戦友達にとって、アウズは今でも自分達の狼団長である。〈大狼〉ローガン・グリムナーはそんな彼らを慮り、アウズに新たなる二つ名を授けた。新たなる二つ名は“新月狼”。生まれ変わりを意味する新月を冠した二つ名を背負い、“新月狼”アウズは今日も戦う。自分を救ってくれた偉大なる〈大狼〉ローガングリムナーへの忠誠の為、そしていつの日か戦友達と新たなる群狼団を設立すべく名誉を回復する為に・・・

Rmanのコメン
FBでは巨大なケイオスホードを駆る湊さんが40Kではケイオスマリーンではなくスペースウルフというのは熱いですね〜。
そして3月のスペースウルフ強化月間に合わせて作成されたウルフロード“新月狼”アウズ!
モデルの格好良さにストーリーの熱さが加わって強烈な個性を感じさせてくれるキャラクターの完成ですね!

ウルフターミネーターのプラは元々かなり立派な装備を持ってて、その中でもチャンピオン格の人は大仰な毛皮付きマントを背中にかけていて、
ローガン・グリムナーが小さく見えてしまうほどの存在感がありますよね。
そいつが素体に使われているだけあって、ウルフロードとしての風格はたっぷり感じさせてくれますし、何と行ってもウルフマスクがまたキマってます。
個人的にウルフがリニューアルされた時に一番インパクトを感じたのがこのウルフヘッドがランナーに入ってたことだったりで、
チャンピオンやウルフガードに使われているのをみてウルフ野郎が羨ましかったんですよね〜。
ウルフロードの顔としても、これほどまでにピッタリとフィットして威厳さえも漂ってくるとは驚きでした。
配色もカッコイイですね〜。肩パッドやバナーの鮮烈な赤色、マントの裏地の紫色、それに加え金色を多用することで、
ロード級の豪華さが十分に演出されていますし、毛皮のペイントも雰囲気はばっちり出ており、ウルフロードの名に恥じない印象深い佇まいを持っているキャラクターだと思います。

ちなみに武装については、確かに射5は捨てがたい魅力があるのはわかりますが、結果的にはストームシールドで大正解じゃないでしょうか(笑)。
お試しの対決でもク・タン・シャードを破ったというのは熱い!やはり防御力は重要だと思いますし、3以上と4以上ではかなり頼もしさが違いますよね〜。

そして、ストーリーも素晴らしいです。思わず目頭が熱くなってきました。
アーミーの製作もこうしてドラマチックなストーリーを添えていくことで、どんどん自分の中で盛り上がっていけるような気がしてとても羨ましい文才です。
二つ名がドンピシャにハマってて、しかも最後に新しい名前を頂くというのもカッコイイです!
確かにウルフロードの面々は全員固有名詞が決まっており、これは賛否両論あるところですが、そうは言ってもオリジナル要素を盛り込む余地はまだまだ残されていると気付かされました。

僕はどちらかというと、ゲームの結果がストーリーになっていくという流れを楽しんできましたが、
こうやってしっかりと生い立ちを考えてみるというのも良いモノだな〜と改めて実感しました。

これからも“新月狼”アウズがそのタフさを活かして数々の叙事詩を築いていってくれることを願ってます。