アデプトゥス・メカニクス テックプリースト・ドミナス - Adeptus Mechanicus Tech Priest Dominus - by 籾山庸爾
籾山庸爾さんのコメント
現在製作中の〈帝国技術局〉アーミーから、指揮官であるドミナスを投稿します。
工業惑星の高官であることを示唆するべく、烏帽子のヘッドパーツを使用しました。
大がかりなキットバッシュや改造はしていませんが、右腰部分にシカリアン・ラストストーカーの雑具ケースを流用、アクセントにしています。
ペイントはすべてシタデルカラーを用い、シタデルブラシによる筆塗りで仕上げました。

機械化された部分はほとんど金属色でペイントしてありますが、外装部分をなす防具のみ、アーミーのテーマカラーである骨色を使いました。
ローブの骨色とは多少色味を変えてペイントし、のっぺりとした印象にならないよう工夫してあります。

また、布との質感の違いを出し、使い込まれた感じを演出するために、防具には塗装剥離のウェザリングをしました。
銅色部分には少し青錆を浮かせましたが、鉄色部分には赤錆を一切入れず、よく整備された印象が出るよう心がけました。

ローブの裾部分には、大げさに見えるくらいの油汚れを施してあります。
これは、前線において、下半身の金属部分から染みでるであろう機械油と、足下から巻き上がる砂塵や泥が混ざった様子を示唆する工夫です。
代わりに、上半身の布部分はほとんど汚さずに仕上げてあります。 わずかに残った有機部分である右腕と顔の一部は青紫で仕上げ、薬物により防腐処理がなされている様子を表現してみました。
近い将来にこれらの有機部分も機械置換され、〈万機神〉のさらなる祝福を受けることでしょう。

ベースのアスファルトは、3ミリ厚のコルクボードにシタデル木工用ボンドを塗り付けて目止めしたあと、シタデルカラー:テクニカル Liquid Green Stuffで全体をコーティング。
シタデルカラー:テクニカルAstro Graniteをうすく塗り広げた後に改めてアンダーコート、ペイントしました。道路の割れ目から伸びる草には、シタデルのMordheim Turfを用いています。

ムッチーのコメント

Magos Mechanicusさん、初投稿ありがとうございます。以前からRoRを見ていて下さったと言っていただいて嬉しい限りです。
そしてRoR
としては初になる帝国技術局アーミーからの投稿になりますね!

今まで設定しかなく、フォージでの30K時代ホルスの大逆の頃のミニチュアが出だしたと言う所でのスキタリ、次いで火星技術局アーミーの台頭は驚きでしたが、
このミニチュアの極めてクオリティの高いペイントはそれに負けず劣らずの驚きを受けました。
アーミーカラーである骨色はフラットかつ綺麗に発色されていて目を引くものでありながら、色味やウェザリングで鎧と布の質感の差を感じさせる細やかな技術や、
青錆、オイル汚れなどのウェザリングをしつつ、鉄部分にはウェザリングをしないと言う演出によって非常にドラマ性を感じさせるミニチュアになってますね!
静かなポージングのミニチュアでありながら非常に雄弁にキャラの背景を語っているよう感じます。

防腐処理と言う解釈で塗られた青紫の肌は死体のようで生身を捨てた機械技術局らしい気味悪さ(褒め言葉です)を感じさせると共に
メタリックと骨色がメインになってる配色の中で印象的な差し色になって居て思わず目を引くようでもあります。
身体じゅうを這うケーブル類の赤、アックスの柄のブルー、レンズ類の黄緑も複雑な造形を引き立てながら主張しすぎず絶妙に感じました。
またベースデコレートも極めてリアルでありながら主張し過ぎず、これから市街地での戦闘を率いる場面が目に浮かぶようです。
コルクをアスファルトのように見せる技や、割れた部分から生える雑草などの演出が見事ですね。
レシピも記して下さったので自分もマネしてみたいと思います!

Magos Mechanicusさんのミニチュアへのアプローチは正に上級者と言う感じですね。
配色、質感、ウェザリングにすべて意味があり、更にそれを文章にして下さっている事でミニチュアの存在感と施した技術が演出としてスッと染み込んで来るようです。
このミニチュアを見た人はまずはそのクオリティに感心し、目を凝らし演出を感じ、更にペイントスキル向上の示唆を与えてくれるような見事な作品だと思います。

このテックプリースト・ドミナスが率いるアーミーはどのようにカッコ良く、そしてそら恐ろしさを感じさせる威容になるだろうか、
楽しみでしょうがありません。
またの投稿お待ちしておりますね!

2015.7.19