臨死体験
by卵帝


始めに

RoR創設初期の頃から、このページを見ておられる方ならばご存知と思うが、
これは当初存在した「雑文」のコーナーに私が投稿した記事である。
HP改装の際、他の雑文たちと共に抹消されてしまったが、
データが残っていたので秘密兵器工廠番外編として復活させてみた。

しょーもない記事ではあるが、もし当事未読の方がおられるなら、笑っていただければ幸いである。


序章

8月も終わりに近づいた先週の日曜日、私は福岡市街地にある怪しげな雑貨屋を散策していた。
狭い店内をぐるっと見回したとき、棚に置かれている「それ」を発見した。

「アフターデスソース」・・・と書かれたボトルには、黒みがかった赤い液体が入っていた。
オマケについている骸骨のキーホルダーが微笑ましくも威圧感を放っている。
「夏バテを防止!タバスコを遙かに超える辛さ!!!」と言う売り文句に惹かれ、気がつけば私は
それを購入していた。


試食

一週間後、「凄い物を見つけた!」と私は笑顔でRman君の家を訪れた。早い話、私は道連れを求めていたのである。
嫌がる彼を説得し、試食を行うことに。輸入業者が張り付けた日本語ラベルを読んでみる。
「フライドチキン、ミートローフ、シーフード、メキシコ料理、寿司などに最適。」
へぇ〜〜〜なるほど・・・寿司に最適なのか〜〜〜・・・・・・

と言うわけで寿司を購入してきた。試食を始める前に、まず改めてタバスコの味を再確認してみる。
皿に取りだして味見。今までマジメに味わったことは無かったがかなり辛い。酸味もかなりある。
しかし、韓国で食べたキムチを考えたらそう驚くほどではない。これならデスソースも充分いけるのではないか?

ビニール破き、キャップを外す。タバスコのような刺激臭は漂ってこない。瓶の口に鼻を近づけてみると、かすかに
トマトのような匂いがした。
まずはRman君がチャレンジ。いきなりは危険なので皿に醤油を入れ、デスソースを一滴垂らす。
寿司を口に入れてから数秒後、彼はいきなり消化剤として用意したお茶をごくごくと飲んだ。
感想を聞いてみると「さっきのタバスコと同じくらいだった。」とのこと。
たった一滴で純タバスコと同じだけの戦闘力を持っているというのか!私は背筋に寒いものを感じた。
しかし、ここでコーンの使徒である引き下がるわけにはいかない。
私は、彼が止めるのも聞かず直接トライする事にした。
醤油皿にドボドボとデスソースを流し込み、それを寿司につける。

口に入れようとした瞬間、手が止まる。私の本能がこの物体を恐れているのだろうか?
私は雑念を振り払い、おもむろに寿司を口に放り込んだ。

..
.....
..........
................
....................
.........................
....................................
.................................................!?


(筆者)

WRYIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII!!!!!!

こればかりは実際に味わってもらわないと、分からないと思うのだが、取り敢えず結論から言うと
生まれてから今までに食べた物の中で一番辛かったと断言できる。
口に入れた瞬間は辛いとは感じなかった。しかし、それは既に味覚細胞が破壊されていたからだろう。
涙がだーーーーーっと出てきた。辛いというか痛い。口の中の寿司を飲み込んだらさらに辛さがパワーアップした。
「うん、辛い・・・」等と見え見えの強がりを途切れ途切れに言いつつ、無言でひたすらお茶を飲み続けた。
Rman君に感想を言おうにも、何故か喋れないのだ。彼は私の様子を見て怯えている。

こうして、無言の内に試食は終了した。


新たなる闘い

その後、世界一激辛ソース屋と言うHPを見た我々はさらなる事実を知ってしまった。
先程我々を苦しめたデスソースの事が書かれていたのである。
「甘口

辛さはタバスコの20倍程度だという。このHPの人達にとってはアレは甘口だったというのか!
今日の所は我々の完全敗北だった(何に?)。
しかし、激辛ランキング1位に存在する最強の化学兵器・・・・
バケツに一滴垂らすだけでその水が激辛ソースと化すという「ブレア氏の午前4時」
を克服するまで我々の闘いは続く(勘弁してください)!!!


後日談(by Rman)
この記事に興味を持ったRoR常連のてらださんが果敢にもデスソースに挑戦し、自滅しました(笑)。
いや、これはどう見てもかけすぎでしょう。

「わ〜い!ミートソーススパゲティだぁ〜」byてらだ

混ぜると真っ赤になってました。喰った後に「すげ〜すげぇぇ〜」しかてらださんの口から出ませんでした。その後しばし沈黙。

これを超える量を食えるヤツはいるのか!?


追記(2003年7月8日)

この一件の後、私はこの超兵器を当時東広島市に存在したカードゲームショップ「R4R」に実戦配備することに決めた。

新たに入手してきたデスソースを、店長の有機溶剤氏に(強制的に)送りつけたのである。
その後、R4Rでは、店に入ってきた何も知らない人々をも巻き込んで人体実験が開始された。
何人もの常連が倒れ、続々と食べ物との相性のデータが取られていった。

そして、最終的に出た結論としては、マクドナルドのチーズバーガーにデスソースをかけた「デスチーズバーガー」が大変美味であるということが発見された。

もし、興味がある方がおられるなら、チャレンジしてみては如何だろう?