アーミー概要
制作者名 有機溶剤さん(広島ミニチュアゲームの会所属)
アーミー名 スピードフリークス「スクラッパ」
ジェネラル名 DOMEST Da Extermination (根こそぎのドメスト)
製作期間 2009年1月〜2011年7月
アーミーの規模 約2000ポイント

広島ミニチュアゲームの会最大のイベント、アポカリプス”The War for Jenys-S II”
この長くタフだった総力戦を無事に終えることが出来て、その後は、自分のオークアーミーの製作を再開すると公言したのが 2010年の事です。
アポカリプス終了後って事ですから、2010年の10月ってことになりますね。

そのときのコメントにも寄せた様に、ワシの目指すところは、自分の原体験である、GWのパンフレットや趣味人への道に掲載されていた、
美しいアーミーで楽しそうにゲームをしているあの光景です。

当たり前ですが、ウォーハンマーは対人対戦ゲームなので、自分のアーミーだけではその目標をかなえることは出来ません。
なので、サークル運営に取り組む者として、”汎用的なアーミーペイント用メソッド”を用意する必要があるんじゃないのか? という思いをかなり前から持っていました。

そこで、丁度「新アーミーを作りたい」って言っていた鉄メンバーに勝手に白羽の矢を立てて、実験体となってもらうことにしました(笑)。
鉄メンバー的にも丁度その時期にあるきっかけがありましたので、2つ返事で了承してくれました。
ちょっとやらしい言い方をすれば、まぁ、利害の一致ってヤツです(笑)
その時期あたりから、週末に地元の模型店K2Mさんに集まって、お互いがそれぞれの製作作業をするっていう体制になりました。

そしてそれから1年近くが過ぎ、お互いがそれぞれのテーマに即したアーミーを発表出来るほどの物作りが出来て、非常に良い1年だったんじゃないかと思っています。



前置きが長くなりましたが、ワシなりに伝えたかったことは、
「比較的手間のかからないペイントでも格好いいアーミーは作れる」ってことと「更に手を加えればその先が見れる」の2つです。
その成果を発表することが出来る事に大変感謝しております。

特に、鉄君はペイント法を伝えた瞬間から、それはもう取り憑かれたかのようなスピードでフルペイントのマリーンの増産を今でも続けているので、そのモチベーションの高さ、持続力共にすばらしいと思っています。
「ハッピーバースディ!!素晴らしい!新しい鉄君の誕生だ! そして君に与えるのは罰(ばーつ)!!」・・冗談デスヨw


話は少し飛びますが、

製作したアーミーを見せ合う

・・これはウォーハンマーの楽しさの中で非常に大きな部分を占めていると思います。
まぁミニチュアが嫌いな方はウォーハンマーをやったりとかは無いでしょうから間違いないんじゃないですかね。
もちろんワシも人にアーミーを見てもらい、その上で褒めてもらったら尚のことウレシイです。

そこで出あったのがGWのコンペティション「アーミーズオンパレード」でした。

具体的には、2011年5月末にGWジャパンの発表がありワシが知ったのは6月の初旬でした。
製作進行度的には、最初のウォーゲームアーミー発表時の物量+デフコプタ5機完成といったところです。

その時の感想は、
「アーミー+60x60の展示台も持ち込みとか結構ムチャだなぁ・・で、締め切りは7月末!早っ!!」

が、しかし、逆に言えば
「今取り組んでいるテーマとも合ってるし、展示台とノブバイカー、ウォーボスの製作が間に合えば出品できるかもしれん」

そう思った直後には出品を決意していました。と同時に、
「完全お忍びで出品して、いきなりGWジャパンのウェブサイトに載ってたらウチのメンバー共が驚くはず」
といったイタズラ心が芽生えたので、以後の行動は完全にステルスで行いました。

ただ、展示台とか作ってる時点で鉄メンバーにはどうしてもバレてしまうので、彼だけに厳重に口止めをしておきました。
それこそ、他のメンバーとの電話でその話になったらこう言って誤魔化せって言うシミュレーションまで完璧に(笑)

あと、お忍びの理由はもうひとつあって、これは単純に作品だけを見てもらいたいってことなんですが、 参加の話が事前に広がると人集めて組織票みたいになるのがイヤだったんですね。



で、後は予定されていたミニチュア製作を急ピッチで行ったわけですが、その間にかりびあんメンバーからノブバイカーのキットのプレゼントがあったりとか、思わぬところからもイイ流れになって、
密かに、そして順調に製作は進行していきます。

しかし、状況とは裏腹に、「間に合わないんじゃないか?」っというプレッシャーとの戦いでもありました。
なぜなら、ノブバイカー製作時点では展示プラン、運搬方法共に未定だったからです。

そして、ノブバイカー完成、ウォーボスの工作を終えた時点で(7月中旬) 展示台、梱包の材料探しの為に、ホームセンターと100均回りが始まりました。
そして、仮のレイアウトを決めようとした時に、 「ルータを20人全員展示するスペースが無い」ことに気付き、急遽、櫓(やぐら)をでっちあげることになりました。
以前のテレイン製作会で余った掩蔽壕のビッツやらGW純正の塹壕モデルを組み合わせて、”デススカル族が帝国軍から鹵獲したモノで作った櫓”ってことにしました。

そんな訳で、リアルな急ごしらえ感が漂ってるわけですね(笑)

ちなみにフロントのデス・スカルの看板はプラ板とリベットでそれっぽく自作しています。
そのほかにも”アンチ帝国”な意匠を散りばめて仕上げてありますので、オーク的には結構イケてるんじゃ無いかと思っています。

これと同時期に、アーミー搬送用の大型スーツケースの手配、旅券の手配を行い、結構なお金も遣い、
「ここまで来たら、もう後戻りは出来んね」っていう心境になって、残りの作業を何とか終えることが出来たのが、ワシにしては珍しく出発の2日前のことでした。



予選当日、エントリーの為にゲームズワークショップ中野店に伺ったところ、 既にテーブルを埋め尽くすように参加作品がレイアウトしてありました。
その時点で展示作品群の迫力に圧倒されかかっていて、
「ヤべぇ、ひょっとしたら勝てないかも?」なんて思いながら、回りの皆様への挨拶もそこそこに(ホント失礼いたしました)、 自分のレイアウトを開始しました。

実はこの時が一番緊張していて、それこそ冷や汗ダラダラ、心臓バクバクって状態だった訳です。

レイアウトを何とか終えると、結構落ち着いてきたので、回りの作品をじっくりと鑑賞させていただきました。
出品数は全6作品で、ワシは最後の参加者だったので作品番号6としてのエントリーでした。
実は、中野店の店長の作品も飾って有ったのですが、ワシがエントリーするって事で場所を譲っていただきました。どうもありがとうございました。

展示作品はどれもこだわりのレイアウトで魅せる個性タップリの素晴らしいもので、改めて「参加して良かった」と思いました。
いや〜やっぱりフルペイントのアーミーがカッコよくディスプレイされた物が並んだ光景はなんとも言えない迫力がありますね!
これこそが醍醐味だと思いました。

店長や常連さん達とおしゃべりしたり、ブロードウェイを散策している内に、投票締め切りの時刻を迎え、いよいよ開票が始まりました・・

最初のうちはワシの番号が全然来なくて「もうダメか」と思っていたところ、次第に読み上げられる番号が「6」ばかりとなり、
沢山の票を頂いて予選を突破することが出来ました。本当に嬉しかったですが、同時に実感も無く、その日の宿泊先で何度かメダルを確認したことを覚えています(笑)


そして、翌日、神保町店でのグランドファイナルを迎えました・・

その日の作品群は全て予選突破作品だけあって、前日を凌ぐ凄いものが並んでいました。 ただ、決勝当日は我ながら開き直っていて「これで駄目だったらしょうがない」って心境でした。
レイアウトが終わった後は、GWのスタッフの方、ファイナリストの方、その他のギャラリーの方とずーっと喋ってました。
全く面識が無い皆さんとすぐに打ち解けて喋れるってのは、同じホビーに打ち込んでいればこそですね、
本当に楽しくて、あっという間に時間が過ぎていきました・・

前日の予選の時もそうでしたが、とにかくペイントについての質問が多くて、ホビーセンターの皆様のペイントへのモチベーションの高さにおどろきました。

あと、ワシ的には「趣味人への道」の籾山さんとお話しすることが出来、ワシのオーク達を気に入ってもらえたのが嬉しかったです!


そして結果発表の時を迎え、チャンピオンとして名前が読み上げられたのは「ケイオス・コーン神殿」を作られた鈴木さんでした。

趣味人暦僅か半年ながら、驚愕の想像力と、それを完全な立体に出来る圧倒的な技術力で製作された凄まじい作品でした。
その場にいた誰もが納得の堂々たる優勝です。

あ、ちなみにトロフィーはチャンピオンに頼んで持たせてもらいましたョ、・・・ああ欲しかったなぁ・・


2日間に渡る激戦を終えて、広島の自宅に戻った夜、まず卵帝メンバーから電話がありました・・

「有機溶剤さん、ボクに何か隠してることあるでしょ?」

「隠しとる事なんか無いわいね、言うとらん事ぁあるかもしれんけどの(笑)」

確か、こんなやり取りだったと思います、サプライズ大成功!!

その次の日はRman先輩から電話があり、延々とその話ばっかりでしたね(笑)


それからほぼ一月後、Rman先輩の自主謹慎(笑)が解け、
インペリアルフィストVSオークというワシのデビュー戦が行われました。


ちなみにアーミー写真のミニチュアだけだとポイントが足りないので、後からボウィ2体(ロキット装備)ノブ2体(パワークロォ装備) を追加して、
ギリ2000pにムリヤリ膨らましてあります(笑)結果は色々有ってワシの負け(爆)

ムリヤリ編成なのでスコアラーが少なく、この編成で実際に戦うと「良くても引き分け」って感じでした。まぁその辺はこれからって事で!



本当に長々と書いてしまいましたが、今回の一連の出来事を無事に終えられたのは、沢山の方にお世話になった御蔭ですので、この場を借りてお礼を申し上げます。

この記事を発表出来る場を提供いただいたRmanさん
自由工房でいつもお世話になっているホビーショップK2Mさん
ノブバイカーを提供してくれた、かりびあんさん
ワシの壮大な人体実験に付き合ってくれた鉄さん
あの日1番に電話してくれた卵帝さん
我が精鋭軍団”廣島ミニチュアゲームの会”のメンバーの皆様
ホビーセンター各店の店長、スタッフ&常連の趣味人の皆様、更に当日作品を見てくださった皆様
そしてこの記事を読んでいただいたアナタ!

本当にありがとうございました。又、更なる面白さを追求できるよう一層の努力を心がけます。


アーミーズオンパレードとデビュー戦を終えた現在、ワシは再びオークボウィズの増員を急ピッチで行っています。
その作業を周りで見ている方々には、まるで”振り出しに戻された”かのように見えているのかもしれません。

しかし、それは”振り出しに戻された”のでは無く、ようやく”振り出しに立つことができた”のだとワシは思っています。
それは或る見方をすれば、やっと”ゲームを楽しむ為に必要な増強”が実感できたとも言えます。
当て所も無くアーミー製作を続けていた頃と、必要な仕事を実感できたた現在とでは、ワシの製作モチベーションがほんの少し、しかし確実に変わりました。
つまり、「ここからが面白い」って所にやっと到達できたってことです。
ボウイの増員は「いつも大変で、これからも大変なんだろうな」って思ったりしますが、こういうことがノリノリでやれるってことがウォーハンマーでは大事なんだと思いますよ(笑)。

それではまた機会あればお会いしましょう!!この長い長い文章にお付き合い頂き本当にありがとうございました!!

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