チャンピオン・オブ・コーン(エグザルテッド・デスブリンガー) -Champion of Khorne- by Rman
Rmanのコメン
このモデルは現在のエイジ・オブ・シグマーにおいてはエグザルテッド・デスブリンガーという名前で販売されていますが、
元々はファンタジーバトルの7版ケイオス発売時に同時発売されたチャンピオン・オブ・コーンというモデルです。
昔からスラネ信者かつ親友の卵帝さんがコーン信者ということで、僕はコーンのモデルが発売されてもスルーする傾向があるわけですが、
その当時、新モデル全部一括セット(スピアーヘッド・ボックス)を購入した卵帝さんが 「徒歩のコーンチャンピオンなんてゲームで使わないだろうから、君にあげるよ」
と言った感じでこのモデルを僕にくれたのです。

当時はラッキー!ぐらいの気持ちで感謝の意を表しつつも当然塗るはずなく(笑)、収納庫の奥深くにしまって時が流れること早数年。
このたびMagos Mechanicusさんよりペイントイッポンのお誘いをいただき、
僕も子育ての合間にペイントするタイミングを見つけることがやっと出来るようになってきていたので、お応えすることに決めました。
そしてMagos Mechanicusさんよりご提案いただいた幾つかのお題目の中にこのコーンチャンピオンがあり、ついにこいつを塗る時が来たか!と、
このコーンチャンピオンをリクエストさせていただいたのでした。

僕が今回Magos Mechanicusさんとペイントイッポンをするにあたって掲げた目標は「奇をてらわずコーンらしさに直球勝負」でした。
コーンと言えば代表カラーはやはり赤色。僕のケイオスアーミーは黒基調ですが、今回はそういったアーミーとの統一感はあえて意識せず、
また僕がやりがちな奇抜な配色や模様描き込みではなく、Magosさんの真剣な気持ちにお応えするには奇抜さよりも全力で「らしさ」に挑むこと
それこそが答えであると思っていました。
しかし、コーン系のモデルはほとんど塗ったことがないですし、赤色も難しい色なんですよね。
寒色に振り過ぎるとピンクっぽくなるし、暖色に振り過ぎるとオレンジになってしまう。 赤色を保ったままのグラデーションってなかなか難しい気がします。
僕はコーンレッドをベースカラーにブラッドレッドやブレイジングオレンジ、ユリエルイエローやスカルホワイト(新旧カラー入り混じってます)を微妙に混ぜつつ、塗って行きました。

暗めの赤色(コーンレッド)を残しつつ、グラデをかけていくことでオレンジ色になりすぎないように注意しつつ、 純粋なペイントのためのペイントですので、なるべく丁寧に塗りました
(ゲーム用に塗ってるのがほぼ100%なので、普段のグラデーションは割り切って3〜5段階と決めています)。
また、今回のペイントはあえてペイント前に見本の作例やネット検索したりして他の作例はいっさい見ず、自分の中にあるコーンのイメージのままに色付けしていきました。
結果としてはほぼ真っ赤になってしまいました(笑)。 マントの薄汚れた色味はMagosさんのテックプリースト・ドミナスにインスピレーションを受けてやってみました。

背中にはコーンのマークも描いてみましたが、ここはあまり気張り過ぎず、ノリで塗りました。
こうしてやってみるとマントに凄い模様やマークを入れている凄腕趣味人の凄さが分かりますね。
腕も根気もないので、なかなか真似できません。 ところでこのチャンピオン、ペイントする前はヘルメットがカッコ悪く見えてしょうがなかったんですが、
自分で塗ってみるとカッコ良く見えて堪りませんね〜(笑)。
ちなみにヘルメットに掲げた髑髏は髪の色をスラネっぽい紫色にしてみました。このチャンピオンが一騎打ちで討ち取った高名なスラネ信者の髑髏というオレ設定です。
全体に赤で統一し過ぎたので、アクセントカラーにしようという意図もあります。

今時のド派手なデモニック・ウェポンに比べるといささか地味なデザインの片手斧はあえてマジックウェポン風ではなく、
殺し屋職人の道具らしさがにじみ出るように血が染みついたような塗り方にしてみました。
シンプルな形状だからこそ、ここでも奇をてらわずに「らしさ」を尊重してみたつもりです。
あと、この人やたら髑髏をいっぱい持ってて塗りながらも正直メンドイな〜と思っていたのですが、途中でふと数を数えてみたら丁度コーン神の聖数と同じ8個だったんですよね。
それを知った時にこのモデルの奥深さを知りましたね〜。 縦にも横にもボリュームがあって、本当にカッコイイモデルです。

今回、Magos Mechanicusさんからお誘いを受けなければ、このモデルを塗ることは無かったかもな〜と思うと、 ペイントイッポンのお誘い、本当にありがたかったと思います。
しっかり完成させることができ、しかも非常に楽しくペイントできましたので、たまにはFBのモデルも塗ってみるかな、という気持ちになれたのも良かったです。
さらには僕の原点たるウォーリアーオブケイオスのアーミーをまた再構築していきたいな〜という夢も膨らんできました。
今後のペイント趣味の広がりに繋がるペイントイッポンになり感謝&大満足です。


ムッチーのコメント
一つのミニチュアをテーマに2者が競作する企画「ペイント・イッポン」。
RoR上での第一回の題材としてこのチャンピオン・オブ・コーン(エグザルテッド・デスブリンガー)は奇をてらわない正統派の甲冑の格好良さ、過不足ないコーン神の衣装と
ウォーハンマーらしい魅力に溢れたミニチュアで非常に相応しい題材ではないでしょうか。
「使わないだろうからあげる」「ラッキーだけど積む」と言う流れでお手元に題材となるべきミニチュアが残っていた経緯は実に廣島会イズムに溢れてて面白いですけど(笑)

Rmanさんもこのミニチュアへの取り組みは奇しくも自分が受けたイメージ同様「奇をてらわず」をテーマだと言う事でシンパシーを感じましたが、作品を見て納得!
これでもか!と言わんばかりのコーン神の信徒の魅力に溢れた作品に仕上がってますね!
注力されたと言う赤色はコーンレッドの赤紫から黄色味を足して朱色になるまで実に丁寧に塗り重ねられて厚みのある色合いで実に美しい!
Rmanさんは黄色が得意に思われがちですがインペリアルフィストでも結構な量でサブカラーとして赤を塗ってるだけあって地力があり、
丁寧さや工夫がそのまま作品のクオリティに上積みされているようです!
それらを金のフチドリや頭蓋骨の寒色のグレー、革をなめしたようなマントのアイボリーで中間色を補っていて、
赤をメインテーマに押し出しながらも色味が豊かなカラーデザインだと感じますね。

今回いくつか面白いと思ったポイントがあるのですが一つはコメントにもある兜の紫の房!
ここで紫と言う色を入れてくるのも面白いですが、それがスラーネッシュ信者を打ち倒したと言う設定が良いですね!
ミニチュアひとつにもドラマを作ると言う心意気が、ミニチュアにリアリティを与えてるのを痛感します。
次いで気になったのは肌!僅かに見える腕の皮膚が緑がかった灰色に変色していて、鎧の下ではもう既に大分変異をしているのではないかと言う想像が膨らむのに加え、
鎧の赤に対照になる色味でペイントとしても効果的に決まったナイスチョイスだと思います。

その他の箇所も、何気に今まであまりされてなかったと言うマントの書き込みや、斧を敢えてゴアっぽく血飛沫表現にした演出も効果的に決まってますし、
ペイント・イッポンとMagos Mechanicusさんの作品に真摯に対峙したRmanさんの気持ちがミニチュアの隅々まで行き届いていて、
ペイント・イッポンの切磋琢磨の精神に相応しい実に気合の入った作品に感じました!

年の瀬にこれだけ気合の入った作品を見れて嬉しい限りです!
自分もペイントイッポン挑んでみたくなる、そんなワクワクする気持ちを与えてくれる作品です。

2015.12.31