ミニチュアは宝物になった
Written by Rman
ドリームブレイドを真面目に買ってた時の僕は主にゲームでの用途を最優先しチョイスしていましたが、メーカーサポート終了のアナウンスと共に、シングル価格は大暴落。ドリームブレイドは一斉に投売り乱売されてしまいました。

それは僕にとって大量に残されたミニチュア達を改めて見つめ直す機会になりました。
そして僕はみせかけの奇抜さを超えた先にある、ミニチュアそのものが持つ「想像させる力」に気が付いたのです。

ドリームブレイドのミニチュアはそのデザインの奇抜さだけは、近年発売されてきたファンタジーミニチュアの中でも群を抜いた存在感を持っていると思います。しかしながら、その奇抜さに設定が追いついてこなかった。これがドリームブレイドの敗因のひとつであろうとは想像できます。

おそらく、デザインチームの中では確固たる設定があり、それに基づいた設計があったのだろうとは思いますが、情報がそれほど出てこなかった以上、「う〜む、確かにこんなのは悪夢に出てきそうだ」というぐらいで受け取られ、ともすれば「まぁ、面白いんだけどねぇ、コレ」くらいで非常に軽く流されてしまう危険性をはらんでいたのです。

ドリームブレイドのミニチュアなんて、そんなもんでしょ。って言う意見もあろうかと思います。
僕もそう思います(笑)。

でもぶっちゃけ、
「悪夢に出てきそうだ」
この一言がドリームブレイドのミニチュア的には一番大事なんじゃないかとも思うのです。

僕ほどの偏愛ぶりになれば、先ほど挙げたドリームブレイドの弱点、つまりバックボーンの無さを逆手に取ることだって出来ます。詳しい設定が無いからこそ、想像力を刺激されるわけです。つまりどんなミニチュアでもそれを箱からヒョイと取り上げてみれば、336種類全てにどこか普通じゃないところがあって、何か「夢に出てきそうな話」が思い浮かんだりするのです。

それこそが、ドリームブレイド好きな僕がドリームブレイドに見出した1つの魅力です。
この魅力に気が付いた時、僕はメーカーサポートの終了を悲観することもなく、こんなにも沢山の夢や悪夢をコレクションできたという充足感に満たされたのでした。

僕はウォーハンマーで鍛えられた鑑識眼をもっていますので、ミニチュアの出来不出来についてはうるさいつもりです。
よって出来が悪いミニチュアやフィギュアを欲しいとは思いませんし、部屋に飾ろうとも思いません。
ですが、ドリームブレイドは質がそこそこ良いのに加えて大変な物量があります。これだけの悪夢の産物を棚にびっしりと飾ったら、さぞかし想像力を刺激され、見ていて飽きないだろうな〜と思います。

まぁ、そんなスペースがあったらウォーハンマーを優先させますけどね(笑)。

世間ではとっくに終わってしまったドリームブレイドですが、それでも僕にとってはこのミニチュア達は夢への道先案内人としても大事な宝物になりました。

今後何かがきっかけで、改めてドリームブレイドの価値が見出される時がくるかもしれない、なんて事は思っていません(笑)。
でも僕の宝物でありつづけることは間違いなさそうです。