ドリームブレイドの魅力とは
Written by Rman
ドリームブレイドの魅力を今更ながら熱く語りたいと思います。
すでに絶版になってかなり経ってるだけに、もしこれを読まれた方に魅力が伝わったとしてもモノが売ってないのであまり意味がなさそうですが(笑)。


@独特のホラーテイスト溢れるデザイン
僕がドリームブレイドを知ったのはコレが発売されてすぐの頃です。初めてメーカーのWebサイトを見た時は衝撃が走りましたね〜。
何じゃ、この超熱いミニチュア達は!とにもかくにも見た事が無い新鮮なクリーチャーが溢れかえっているラインナップ。
実は僕はD&Dミニチュアを最初のハービンジャー発売よりずっと集め続けていたこともあって、
それなりにコレクタブルミニチュアゲームをかじっているつもりでしたが、そのD&Dの雰囲気とは全く違った雰囲気だったんですよね。

言うなれば人、動物、魔獣、虫、機械、ありとあらゆるモノがゴタゴタに入り混じって、それが全体的に不気味なテイストのハーモニーを奏でていたのです。
ドリームというだけに夢(主に悪夢ですが)から抜け出してきたような不思議なクリーチャーの数々。
僕はこのベースセットのラインナップを見ただけで、「僕が求めていた世界がまさにコレだ!」と直感で感じました。
昔っからホラー物が大好きだった僕にはたまらない魅力があったんですよね〜。
こういうちょっとホラーチックな雰囲気が好きな人にはとてもツボにはまるデザインでしたね〜。
ドリームブレイドの魅力、まず何はともあれ、ミニチュアそのものが持つ独特のホラーテイスト溢れる造形と言えるのではないでしょうか。
ホラーと言えばまだソフトですが、割とグロテスクなデザインも色々あったことから、だいぶ好みが分かれたとも言えますが、僕のような好きな人には無視出来ない存在感でしたね。

またミニチュアの造形そのものも見事なものでした。全体として躍動感溢れるダイナミックなポーズ、しかし大雑把ではなく微細な部分までしっかり彫りこまれた造形、
ミニチュア単体としてもそこらのメタル製ミニチュアにひけを取らない素晴らしいものがありました。
これで全部ペイント済でしたからね〜。ペイントの具合も量産ミニチュアとしてはかなり良く出来ていました。
WotC社がミニチュアにかなりのお金を注ぎ込んでいることがよく分かりました。

Aお手軽さ
ドリームブレイドのミニチュアはブラインドボックスに入ったランダム形式で販売されており、
値段的には決してお手軽ではなく、むしろかなり高価でしたが値段以外の部分では非常にお手軽感がありました。
ミニチュアゲームといえば、ミニチュアを準備するまでに一苦労、ゲームの準備もテレインやら何やらで膨大な手間隙がかかります。
まぁ、それを否定する気は全く無いのですが、そういった苦労をする必要もなく、
とりあえず遊べてしまうのがドリームブレイドだけでなくコレクタブルミニチュアゲームの魅力の1つとも言えますかね。

とくにドリームブレイドはスタートセット附属のドリームスケープマップという紙を敷くだけで戦場が出来上がるので、数あるCMGの中でも特に準備が簡単な方ではないかと思います。

Bゲームシステムの妙
ゲームそのものはいわゆるウォーシミュレーションゲームではなく、どっちかというとチェスとか将棋とか、もっと言えばマジックのようなカードゲームっぽい雰囲気もあり、
これってミニチュアゲームじゃなくても成立したかも?って気もするのですが、やっぱりミニチュアを使ったゲーム盤の雰囲気はとってもビジュアル豊かで、
夢から生まれたクリーチャーを具現化させて戦わせるという設定を一番再現できたのがミニチュアゲームだったのでしょう。

ドリームブレイドのゲームの準備はお手軽と言いましたが、ゲームもお手軽簡単かと言えば断じてNOと言えます。
基本ルールは単純に、されどクリーチャーの様々な特殊能力の無限ともいうべき組み合わせの中で非常に奥深い戦術を試されるゲームシステムでした。
このあたりはさすがマジックで慣らしたWotCが作っただけのことはあると唸らされるものがありました。
とにかく、基本はシフト(動く)かストライク(攻撃)の2択しかないので、基本的なルールは1回のゲームで覚えることができます
しかしながら、そこから勝ちにいくまでには大変厳しい道のりが待っています。
様々な特殊能力を覚えて、対戦相手の行動に対処出来なければ、簡単に丸め込まれてしまうでしょう。
この単純さと奥深さの絶妙な加減がこのゲームシステムの妙と言えるものでした。

また、様々な能力の組み合わせ(コンボ!)を考えるのもウォーバンド構築の楽しみの一つ。
マジックなどのTCGでお馴染みの楽しみではありますが、まさしくそれと同じワクワク感が楽しめました。
「うぉ〜この組み合わせに、これを持ってきたら、あ〜やばい!このウォーバンドは超やべぇ〜〜〜」みたいな(笑)。
一見、単体ではクソな性能のミニチュアでも組み合わせ次第で大化けしたりするのはこの手のゲームの熱いところですよね。

ウォーバンド構築のプロセスはまさにTCGのデッキ構築とそっくりな楽しみがあるわけですが、
ドリームブレイドはミニチュアゲーム。そこに「ミニチュアへの愛」が(たぶん、カードゲーム以上に)プラスされるのもこのゲームを面白くさせる一要因なんじゃないかなと思います。


そんな感じで僕がドリームブレイドを好きな理由をツラツラと書いてみました。
こうして書いてみれば、思った以上に普通というか、CMGとして正当派な楽しみがあるということが分かりますよね。クリーチャーデザイン以外は(笑)。
ほんと、これほど面白いゲームを眠らせて置くのは勿体無いなぁと常々思ってしまいます。