ハイエルフVSダークエルフ 2000ポイント ピッチバトル
Written by Rman


対戦日 平成21年3月21日
対戦場所 広島ミニチュアゲームの会(ホビーショップK2M)
対戦者 Rman(ハイエルフ)、みしんさん(ダークエルフ)

今回の広島ミニチュアゲームの会はホビーショップK2Mのプレイスペースにて開かれました。
そして、ゲストは永き冬眠からついに目覚めたみしんさん
嬉しいことにみしんさんはダークエルフアーミーを持参されましたので、
ダークエルフの宿敵であるハイエルフの僕が対戦をすることになりました。
今回は卵帝さん持参のダークなバトルボードのおかげで、戦場はダークエルフの住まう暗黒大陸ナーガロスということにすることが出来ました。

写真がメインの雰囲気重視のレポートですが、お楽しみいただければ幸いです。
紫の枠が先行ダークエルフターンに起こった出来事。
青の枠が後半ハイエルフターンに起こった出来事。

〜イントロ〜
ウルサーンに押し寄せるドラウィチの影は日を追うごとに濃くなって行く。
予言版の確かな手がかりは今もって掴めていないが、
シャドウランドへの大規模な侵攻軍がナーガロスで編成されつつあるとの情報を得た不死鳥王フィヌバールは、
この作戦を阻止するためにハイエルフ水軍にカロオゥンド・カーへの攻撃命令を下した。

かくして、絶望の塔が見下ろす陰気な浜辺に上陸したハイエルフ水軍。
ここに集結したドゥライチを討つことで、ウルサーンへの侵攻を未然に防ぐのが狙いである!



初期配置完了



卵帝さんが準備してくれたバトルボードは非常に陰気でエキゾチックな雰囲気が漂っており、
これぞまさしくケイオス荒原というかナーガロスという雰囲気です。GW純正の森やモノリスも雰囲気を盛り上げてくれています。

海岸に到着したばかりのハイエルフを迎えたのは、迎撃体制を整え横一直線に戦力を配置したダークエルフの軍隊

しかし開戦直前の盤面は憎悪の炎とは裏腹に、不気味なほど静まりかえっていました。

ダークエルフが誇る連射式クロスボウを装備したウォーリアーが
まるでハイエルフの到着を知っていたかのように配備され、
すでに迎撃体制を整えていました。
憎むべきドゥライチの地へ降り立った我が麗しのハイエルフ軍。
そして、ドゥライチを目の前にして、
彼らの決意と団結力はますます強固なものとなったようです。
恐るべしドレッドロードとコマンダーの合流したコールドワンナイト。
この部隊こそ今回の勝敗を握る核となるユニットでしょう。
凄まじいまでの威圧感を誇っています。
我が方の丘の上でも弓部隊と、船から降ろされたばかりの
ボルトスロアー・イーグルクロウが緊急配備されました。
我が軍の精鋭シーガードは前線に立ちます!
丘の上にはリーパー・ボルトスロワーまでも配置されており、これでは
ハイエルフの作戦が見抜かれていた証拠と考えても無理はありません!
ハーガニスからは処刑人が参戦しています。
ハイエルフ軍の本体が戦備を整えるより早く
敵陣深く潜入したシャドウウォーリアー。
彼らを率いていたのは伝説に名高い「アリス・エーナル」であったという・・・。


1ターン目

ダークライダーが影のごとく静かに走り出し、
戦場中央に陣取るコールドワンナイトは砂煙を上げながら進軍を開始しました。

その殺気みなぎる姿を目にしたハイエルフはこれから起こる激戦を想像し、
背筋を寒くしたといいます。
続くマジックフェイズでは
暗黒魔法を操るソーサレスが刃の嵐(ブレイドウィンド)をキャストし、シーガードを切り刻みます!
突然のかまいたち現象に襲われ、戸惑うシーガード。
そして更なる悲劇が!
かまいたちに苦しんだ彼らが次の瞬間目にしたのは、空を埋め尽くすほどのボルトの矢!

次々と降り注ぐボルトに貫かれ倒れていくシーガード達。
ローザンシーガードを率いるシーマスターは部下が射抜かれていくのをどうすることも出来ず、
盾で自らを守りつつ怒りの涙を流しました。

おのれドゥライチ・・・同胞の復讐必ずッ!
「ドゥライチの威嚇など何するものぞ!丘の上のボルトスロワーは私が墜とす!同胞よ、進め!我らの怒りを奴等に思い知らせるのだ!」
レンウースの君が勢いよく飛び出し、彼に続くように歩兵部隊も歩を進めます。

続く射撃フェイズでは枯れ木の森から、ダークエルフのエリート兵エクスキューショナーに向かって、矢が放たれます!
青く輝く弓から放たれた この一本の矢は、恐ろしいまでのスピードと音を放ちながら一度に4人もの処刑者を貫き、ドゥライチの心に恐怖を植え付けました。
(アリス・エーナルの月ヶ弓から放たれた矢は何とボルトスロアー扱いです!そしてダークエルフにパニックテストを強要します)

レンウースの君もはるか丘の上に陣取るボルトスロアーのクルーを自慢のリーヴァーボウで狙います。
しかし、3発のうちクルーに命中したのは一発のみで、狩りきれませんでした!ピンチ!


2ターン目

エクスキューショナーに潜伏していたアサシンが正体を現し、単独でレンウースの君に迫る!

そしてダークライダーは連射式クロスボウをレンウースにむけて構え、
リーパー・ボルトスロワーからも禍々しい矢のついた巨大なボルトが放たれます!
しかし、レンウースは彼に向かって飛んでくるボルトを全て見切っており、ほとんど全てのボルトを片手で打ち落とします!

「わたしに向かってそのようなヌルい弾が通用するものか!おろかなドゥライチめ!」
と、彼が声を上げた瞬間、グレートイーグルに突き刺さる毒矢!その一瞬の後、グレートイーグルと共にレンウースの君は地面に墜落!
不敵な笑みを浮かべるアサシンの手には、毒を仕込んだ連射式クロスボウが握られていたのです。
そして戦場中央ではシーガードの受難が続いていました。猛烈な数の射撃を受け続けたシーガードはマスターを除いて全滅。
しかしシーマスターは復讐の誓いを果たすべく、その場に留まります!

また、戦場の左端ではダークライダーは鬱陶しく飛び回るグレイトイーグルに対して、連射式クロスボウを一斉射撃するも、
グレイトイーグルは華麗なる動きでこの射撃を全てかわしました。
「我らは貴様らドゥライチには絶対に屈しない!かかって来い!」
コールドワンナイトの前に単身なげうったシーマスター。
この勇気あふれる姿を見て心打たれたグレイトイーグルが、彼に加勢しようと飛び出します。
(これで次ぎのターンにシーマスターがチャージされて、猛進されてもグレイトイーグルで止まるので、次はこちらからチャージできる!
という目論みがこちらにはありました)
スピアーマンも敵陣深く攻め続けます。狙うは側面を晒したダークライダーとエクスキューショナー!
さきほど地面に叩き落されたレンウースの君もアサシンから距離をおきつつリーヴァーボウから必殺の矢を放ちます!
三本の矢のうち二本はアサシンの頭と心臓を捉え、見事にこれを射倒します!
森に潜むアリス・エーナルとシャドウウォーリアーはさきほどソーサレスの召還した凍てつく風(魔法チルウィンド)を喰らっていたため、
射撃ができませんでした。


3ターン目

ドレッドロード単独突撃!
コールドワンナイトの前に立ちはだかるシーマスターとグレートイーグル。

しかし!!
進路を妨害され憤慨したドレッドロードが、怒りに身を任せ、
ライオンチャリオットに単騎、突撃を宣言してきたのですッ!

このドレッドロードが発するおぞましいまでの負のオーラ、
そして彼の騎乗する他よりも一際大きく粗暴なコールドワンの迫力!

このただならぬ殺気を感じたチャラスの乗り手は、
「今はまだ戦う時では無い」と戦術的撤退を決断。 

これには、さすがのドレッドロードも追いつくこと叶わず、
フェニックスガードの眼前で留まります。

フェニックスガードを率いるカラドリアンはただ沈黙を守り、
このドレッドロードと対峙したのでした・・・!。
戦場右端、エクスキューショナーは、側面より迫ってきたスピアーマンにようやく気付き、彼らを迎え討つため、方向転換を行いました。
今まで数々の敵を処刑してきた刀が鈍く光り、スピアーマンの進軍を牽制しているかのようです。
そして、スピアーマンの側面にはダークライダーも迫ってきます!!

戦場左端ではソーサレスのドゥームボルトがグレイトイーグルを感電死させ、
シーマスターはダークエルフウォーリアーが放った連射式クロスボウの一斉射撃で蜂の巣にされました。無念なり!

そして、コールドワンナイトに合流する紅き鎧に身を包んだコマンダーが、
その名も「命奪の魔弓(ライフテイカー)」で正面のグレイトイーグルを撃ち落とします。
続くハイエルフターン!
突撃の宣言を行うスピアーマン!決戦の時!倒すべくはエクスキューショナー!
百戦錬磨の鍛え上げられたスピアー捌きで、エクスキューショナーを次々と突き殺すハイエルフ!
ドゥライチ5人を刺殺。
エクスキューショナーも反撃で3人のハイエルフを一刀両断!
しかしながら戦闘は数で勝る我が方の圧倒的勝利!
冷徹な処刑者もハイエルフの鬼気迫る勢いに押され、戦意喪失!
彼らの投げ出した軍旗を踏みしだき、追撃を開始します!(しかし逃げきられました)
一方、恐れ知らずのチャラスが駆るライオンチャリオットは、
再集結することなく、盤外へ逃走。
他の用事でも思い出したんでしょうかね?(笑)
シャドウウォーリアー、森を駆ける!
そして、コールドワンナイトの側面を捉えたアリスエーナル!ムーンボウが唸るッ!!!
・・・・・・・
ハズだったんですが、このターンが終わった時にやっと気づきました。

あ、アリスの射撃し忘れた(笑)。
(この射撃が超重要だったんですが、どうやら僕は写真を撮って満足してしまったようです、涙)

アリスエーナルの致命的失態とは逆に(笑)、レンウースの君は
ボルトスロアーを再度狙い、見事にクルーを討ちとりました。

(徒歩のレンウースが活躍したのはこのゲームが初めてなので、
 無駄に嬉しかったですね〜)

「我らの視界内に単騎で姿を晒すとは愚かなリ!」
丘の上からは単身晒したドレッドロードに対し、イーグルクロウの強烈な単射とアーチャーの矢が降り注ぎます!
熟練のクルーが放ったボルトは確実にドレッドロードを捉えました!が、しかし!!
そのボルトは禍々しい鎧に身を包んだドゥライチを貫くことはなく、目に見えぬ力によって目の前で捻じ曲げられてしまったのです!(カェレスの胸飾りによるワードセーブ発動)
アーチャーの射撃にいたっては、全て強固な鎧に弾かれる始末。恐るべしドレッドロード。イーグルクロウを持ってしても貫けぬものが存在しようとは・・・・!


4ターン目

ダークライダーの不気味な影がハイエルフ軍の背後から迫る!そして、ソーサレスの発動した「凍てつく風」がボルトスロアーのクルーを襲います!
しかし2人のクルーは互いを励ましあい、この風を耐えしのぎます!
戦場中央ではシャドウウォーリアーにも同じく「凍てつく風」が襲いかかります!こちらでは奇跡は起きず、影の戦士が一人、静かに倒れました。

続く射撃フェイズではダークライダーの連射式クロスボウが再びイーグルクロウのクルーを襲います!
しかし、これもボルトスロアーの影に上手く隠れたクルーに刺さることはなく、何とかこのターンを無傷で耐え切ったボルトスロアー。

この激しい射撃戦とはうってかわって、戦場中央のドレッドロードとコールドワンナイトは静かに再び合流を果たします。
そしてコールドワンナイトに合流中の赤きコマンダーは、命奪の魔弓でフェニックスガードを一度に3人も射殺したのです。
「我らの怒りを今こそぶつけるのだ!コールドワンナイトに向かって突撃ィ!」
コールドワンナイトに対し、フェニックスガードが正面から、
アリス・エーナル率いるシャドウウォーリアーは側面から突撃を宣言します!
が、ここであってはならない事態が起こったのです。

アリス・エーナル恐怖チェックに失敗・・・・LD10なんですけど(笑)。

(※このゲームは、「ダークエルフに対しては心理テストをリロールできる」
 というハイエルフの固有ルールを完全に失念しておりました)

かくして、単独でコールドワンナイトと接近戦を始めたフェニックスガード!!
この接近戦の結末こそが宿命の戦争を決するのです!
一方、弓部隊は背後より迫った姑息なダークライダに対し向き直り、ホークアイが一斉射撃を宣言します!
しかしダークライダーは馬を素早く駆りつつ矢をかわし、全員を仕留めることは出来きませんでした。
レンウースの君も戦場中央のダークライダーを背後から撃ち続けます!
そして始まった接近戦!

スピアーマンは先ほど再集結をしたばかりのエクスキューショナーに再度突撃を慣行し、
これを見事盤外に逃走せしめます!

この勝利に続け!我らがハイエルフ軍よ!

いよいよカラドリアン率いるフェニックスガードと
ドレッドロードとコマンダー率いるコールドワンナイトが接近戦を開始します!!

カラドリアンは無言のまま、フェニックスブレイドをドレッドロードに突きつけます!
この挑戦に怒りで応えるドレッドロードッ!!

一騎打ちを開始した2人!
この究極の闘いを見つめる両軍の兵達。
先手を撃ったのはカラドリアン!
しかし渾身の力を込めて振るったフェニックスブレイドはドレッドロードの鎧に弾かれ、
反す反撃で痛烈な一撃を喰らってしまいます。
しかしアシュリアン神の守りの力が、この一撃からカラドリアンを救います!

そして、フェニックスガードとコールドワンナイトが戦闘を開始しました。
コールドワンナイト恐るべし!
フェニックスガードの重たいハルバードの一撃をものともせず、
反撃で次々と鋭いソードで切りつけるナイト(素でS4!)、
そして凶悪な顎で噛みついてくるコールドワン。

だがフェニックスガードにはワードセーブ4+があるッ!!!!

大創りの神よ、我らがアシュールの民を守りたまえ!!
コロコロコロ....うわっ全部失敗!?
アシュールの神々は自らの子を見捨ててしまったのでしょうか・・・!?

かくして、圧倒的暴力に屈したフェニックスガードは士気崩壊を起こし、逃走を開始しました。

これを容赦なく追撃するコールドワンナイト。
結局我がハイエルフ軍の主力たるフェニックスガードはここで追いつかれ、
カラドリアンもろとも虐殺されてしまいました。

ハイエルフ軍の士気はもはや風前の灯...。


5ターン目

勝鬨を上げたダークエルフ軍!もはやハイエルフには戦う術は残っておらず、アーチャーも恐怖のあまり逃走を開始!
ボルトスロアーのクルーもダークライダーの突撃に屈してしまいます。

シャドウウォーリアーも最後の一人が「刃の風」の犠牲になり、ただ一人残されたアリス・エーナル。
「もはや、これまでか・・・・しかし我らの極限の闘争は決して潰えぬ!ドゥライチ共よ、覚悟するがよい!私は必ず帰ってくる!」

かくして、ハイエルフ軍はほぼ全滅の憂き目に合い、ナーガロスの支配者ダークエルフが勝利をもぎとったのでした。


戦い終わって
傷だらけで帰還した水軍兵の一人によると、ウルサーンを守るため、ハイエルフは最後の最後まで戦いぬき、
特にシャドウウォーリアーの活躍たるや凄まじく、全員が討ち死ぬまで憎きドラウィチを強力な矢で次々と屠ったという・・・。

この報告に不死鳥王フィヌバールは心を痛め、また覚悟を決めたという。

そして今、ダークエルフの侵攻軍はハイエルフの死体を船のあちこちに掲げ、カロオゥンド・カーからシャドウランドに向け出撃した・・・。

終わってみるとハイエルフのほぼ全滅というなかなか悲惨な結果でした(笑)。
反省点としては、肝心なルールであるハイエルフの心理テストリロールを忘れていたこと、
それから、アリスエーナルの射撃忘れという痛いポカをやらかしたことでしょうか(笑)。写真を撮るのに夢中で撃ったつもりになってましたね〜ほんとに。
みしんさんはこれが7版初ゲームということでしたが、ブランクを感じさせない素晴らしい戦術と裁配ぶりだったと思いました。
恐るべしダークエルフ!ですね。
しかしレポートの通り、見所満載のドラマチックなゲームに大満足でした。対戦ありがとうございました。

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