インペリアルナイト「真鍮の雄牛 ゲルニカ」 by AMON
AMONさんのコメント
「インペリアルナイト発売!」に世界中が沸く中、 自分もその圧倒的にカッコイイデザインに密かに目が離せなくなっていたのですが、
「まだFBのビーストマンもまともに揃えられてないんだから、我慢我慢…」と自制していました。
しかし、日々TwitterのTL上に現れる、大勢の趣味人達の手によって生み出されるインペリアルナイトの雄姿を見ていると、
とても我慢できる状況ではなくなり、足を踏み入れてしまいました。

で、制作コンセプトは、見たまんま、自分らしさ全開の「真鍮の雄牛」ですね。 頭部以外のモデリングはほぼ素組みです。
既存の頭部パーツ3種を分解し、再構築し、手元にあったケイオスチャリオットから 面貌と角を拝借して、牛らしく且つメカらしくバランス調整しました。
制作中はまるでブロックトイをいじっている感覚で楽しかったです。 それ以外は、チェーンソードとラピッドファイア・キャノンそれぞれの延長をしてます。
それにしても、こんなにもメカのプラスチックキットを丁寧に、且つ楽しく制作したのは久しぶりでした。 これも某ビルドファイターズのお陰かもですね。

そしてペイントはひたすらに真鍮地獄でした… ベタ塗り→ウォッシュ→ドライブラシ→ドライブラシ→ドライブ‥
途中から本物の真鍮を磨きあげているような錯覚に陥るほどドライブラシしてました(笑) でもその甲斐あって、なかなか重厚な金属表現ができたかなと思います。
また、胸部のティルト・プレートの図案は色んな紋章を参考にしつつ、 ミノタウロスに置き換えてデザインしてみましたが、
すこし可愛い感じになってしまいましたが 真鍮色ばっかりの配色の中のいいアクセントになったかなとポジティブに捉えることにしました。

ちなみにこの機体を駆る騎士の名前は「ゲルニカ」にしました。
自分が思うミノタウロスの魅力は、知性と暴力、自尊心と羞恥心とが共存した 人間の本質のような怪物であるところなんですが、
巨匠ピカソが描いたミノタウロスのいる絵にもそれを感じたので その絵のタイトルから名前を拝借させてもらっています。
制作開始から2カ月ほどかかりましたが、本当にやりきった感のある作品になりました。 制作中、沢山の人達から応援いただいたり、
自分以外の趣味人達のインペリアルナイト制作でモチベーション上げさせてもらったりと とても自分ひとりの力では完成させられなかったと思うので、
この場を借りて感謝を伝えられればと思います。


ムッチーのコメント
ビーストマン猛者のAMONさんの新作がまさかのインペリアルナイトとは!確かにアーミー外でも作りたくなる魅力に溢れたキットですからね!
作業経過はTwitter上で拝見してましたがしっかりした工作と完成イメージを持って作業されたようで実に見事な作品に仕上がってると思います。

やはり一番目を引くのはミノタウロス愛溢れるAMONさんらしいミノタウロスヘッドですね。
一見は牛なのですがよく見ると、ウォーハウンドタイタンなんかを思わせるタイタン顔のセオリーに則っているけど鼻輪なんかもあって…と
見れば見るほど面白くよく練られたコンバージョンだと思います。 チャリオットからのパーツ取りと言うのも面白いですね。
武器の延長もベースで上背を増した分バランスが取れつつ見栄えもして良いのではないでしょうか。

ペイントですが真鍮の雄牛のように真鍮色のドライブラシが丁寧に施されていてお見事!
それに加えて黒、赤のサブカラーのツートンやチェックの配色はしっかりとインペリアルナイトの様式に則っているのがこの機体の完成度を格段に上げているよう見受けられます。
フチのシャンパンゴールドにも見える銀色と、色合いを変えた開閉ハッチ周りなども考察して配色されてるようで実に良いですね。
バナー、ティルトプレートも細かい書き込みが見事です。「可愛い感じに」とありますが図案も騎士の家門っぽくて良いデザインだと思いますよ!

高く盛り上げられたベースにはアーチや芝など加えられどこかSF一辺倒ではないファンタジーらしさが残って
ミノタウロスのイメージを微かに残しつつ、インペリアルナイトの大きさ、色味を引き立てて絶妙だと思います。
命名されたゲルニカ、名前同様多面性があり試行錯誤を繰り返された本機に相応しいネーミングではないでしょうか。
実に良いミニチュアでした。

2014.6.21